その先へ～I'd like to approach～ (ページ29)

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オススメ…？結局、いつものページ29

〔15分早いけど、もうあがっていいよ。お疲れ様〕

「「お疲れ様でした」」

「じゃ、おさき～」
二宮はゲーム、ゲームといいながら、
さっさと帰ってしまって
私もすぐにフロアを後にした

金曜日、行けなかったから“カフェ”に寄って帰ろう

今日は何を飲もうか…
悩みながら近づいて行くと
先客がいるみたいで、話し声がしてきた

『＿ほんと、ありがとう。お前のおかげだよ』

「同期の出世頭に言われたら、やるしかないっしょ～良くしとかなきゃ俺も、いざ！っていう時に助けてもらえないし」

あひゃひゃっと笑い声がして
行かない方がいいのかな～
って迷っていたら、目があってしまった

「Aちゃん！久しぶり～！」

「相葉先輩！お久しぶりです！」

なんだ、相葉先輩だったのか

「前に飲みに行ってから、全然会わないんだもん、何年ぶりだっけ？」

「もう、3年前ですかね～。同じ会社にいるのに、部署が違うと全然会いませんね(笑)」

『咲坂、お疲れ様。雅紀知り合いだったのか？』

名前を呼ばれてビックリした
相手は櫻井さんだったのか

「…お疲れ様です」

「あれ？翔ちゃんに話してなかったけ？ニノとAちゃんは高校が一緒だったんだ～。ニノは野球部の後輩で、Aちゃんはマネージャーだったの！」

『ふーん、そうだったのか。咲坂、今日は何飲むか決めてるの？(笑)』

櫻井さんが、ふふっと微笑む

「いや、まだ決めてないです…」

「俺のオススメはショコラテだよ！超甘いの♪」

「ふふ、じゃぁカフェラテにします」

「えぇー！俺のオススメわ～！？」

相葉先輩はいつでもテンション高いな

「じゃぁ…私は、失礼しますね。お邪魔しました」

「おつかれ～！気をつけて帰るんだよ～」

ほんとは、ゆっくり飲んでから帰りたかったけど
櫻井さんと相葉先輩は何か話してたし…
たまには飲みながら帰るのもいいな

結局、いつものカフェラテにしちゃったな…
だって、櫻井さんがご馳走してくれた
思いでの味だもん

色々あって疲れたけど
明日からは少し…ほんの少しだけど
櫻井さんの近くで働ける

この機会を無駄にしないようにしなきゃな