その先へ～I'd like to approach～ (ページ18)

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打ち合わせへ行ってきますページ18

「咲坂、おはよ～。この間はありがとな」

「二宮、おはよ。まぁ、約束してたからね。それより、いつの間に櫻井本部長とあんなに仲良くなってたの？」

下の名前で呼んでたし…ズルい

「お前だって、中里さんと仲良くしてんじゃねぇか。俺も天音さんって呼びたいわ」

うぅ…こいつ敵に回すと本当に厄介だ
しかも、考えてる事も筒抜けだし

「それより、また“本部長”呼びにもどったのな(笑)」

「あの日はプライベートだったから、職場ではいつも通りでいいの！私なりのケジメだから」

「ふーん、まぁいいけど」

二宮と話ながらPCを立ち上げる

今日は…御村物産と打ち合わせか
あそこの専務さん…ちょっと苦手なんだよな～

スケジュールを確認していると
櫻井さんが集合をかけて
すぐにミーティングが始まった

『みんな、おはよう！今日から中里が本社勤務になったから、よろしく。じゃぁ、一言』

〔おはようございます。中里、福岡支社より戻って参りました！今日からまた、よろしくお願いします！〕

天音先輩らしい挨拶だな
二宮の方を見ると
すごく嬉しそうな顔をしてて

やっぱり好きな人と、
毎日顔を合わせる事ができるだけでも
幸せな事なんだな。って実感した。

そんな事を考えてる間に
ミーティングは終わってしまっていて

慌てて御村物産との打ち合わせの準備をしてから

連絡ボードの【咲坂】の所に
“御村物産打合”と記入

「咲坂、外でまーす」
って適当に声をかけてからフロアを後にした。

天音先輩とちょっと話したかったけど…
さすがにちょっと時間厳しいもんな～
帰ってきたら誘ってみよ♪

『咲坂！ちょっと待て！』

櫻井さん？？なんだろう…
ミーティング中に、ぼーっとしてたのバレたかな…

「櫻井本部長、この間は送っていただいてありがとうございました。何かありましたか？」

『お前、いつから、御村物産の担当してた？一人でか？』

「えっ、担当は私一人ですよ。もう1年位になりますけど…」

『そうか…ったく、あのクソ次長…』

「櫻井本部長…言葉が……(笑)」

確かに、次長は私も嫌いだけど(笑)
でも何で櫻井さんは追いかけて来たんだろう…

『引き止めて悪かった…打ち合わせ、遅れるといけないから、気をつけて行ってこい』

「はい！行ってきます！」

私は、櫻井さんに頭をさげて
エレベーターへ向かった。

『(1年も担当だったとは…俺の確認不足だな)』