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どうしよう･･･。
もうすぐ箱根山に入る･･･ううん、もう登り始めているかもしれない。
私がいなくても先輩たちは頑張ってくれるはず･･･だけど、クライマーの小野田くんだけは絶対にいなくちゃいけない場面だと思う。
ジンジンと痛む肘を押さえていると、小野田くんが先頭に追いつけるかと手嶋先輩に聞いていた。
手嶋先輩は悩みながらも小野田くんだけでは難しいと言う。
ちらりと私に視線を向けると、先輩は苦しそうに顔を歪めて口を開く。
「･･･姫。平坦が多いこの道、小野田を引けるか？小野田は登りになると速い。それまで引いて、やれるか･･･？」
「は、はいっ。もちろんですっ。私は、その為にいるんです･･･っ」
「･･･分かった。小野田。姫の前を走れ。姫がやれると言ったらやれる！」
「はいっ」
小野田の背中を手嶋先輩が押し出して、杉元くんと青八木先輩がその後ろから私を押し出してくれる。
小野田くんだけでも、先輩たちの待つ箱根山へ送り届けるんだ。
ふわりと髪が風に舞い上がる。
小野田くんは私へ振り向くと、目を見開いているけど、追い風になったことに気づくと必死でペダルを回す。
ぶわりと大きな翼が羽ばたく感覚を感じながら、私も小野田くんの後ろから千切れないように押し続けた。
もう何人抜いただろう。
そんなことを考えながら登りになった坂を必死に回した。
登りでの小野田くんは速い。
上がった息をそのままに、ぐんぐん加速していくと、目の前に集団が見えた。
「う、そ･･･」
狭まった登り坂の道幅はうねっていて狭いのに、数十メートル先まで選手たちの集団で埋め尽くされている。
みるみるうちに集団の最後尾に追いついて、減速して行く･･･。
少しずつ私の翼も萎んでとうとう力が出せなくなってしまった。
小野田くんが必死に選手たちに声をかけるけど、通してくれそうにない。
小野田くんは少し考えた後、私の隣りで眉を下げる。
「行けるかも知れない･･･んだけど。それしちゃうと、姫を置いていくことになっちゃうから･･･」
そう言って、小野田くんは思いついた方法を諦めようとして苦笑いした。
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» 嬉しい感想ありがとうございます＾＾メロメロ･･･なんて素敵なお言葉でしょう（嬉）そしていつも温かいお言葉とても励みになります。今後も頑張ってまいりますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月24日 19時) (
レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 姫ちゃんはどうなってしまうのか、次回が気になっちゃいます！荒北さんの誤解がとけて良かったです♪皆さん姫ちゃんにメロメロですね！更新頑張って下さい*^^* (2019年12月24日 12時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - Mayuさん» 嬉しいコメントありがとうございます＾＾大好きと言っていただけてとても励みになります♪今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月17日 2時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
Mayu(プロフ) - 第9期，お疲れ様でした！瑠璃さんの作品，大好きです！これからも頑張って下さい。応援してます！ (2019年12月16日 15時) (レス) id: bf6e64c20c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ふたばさん» ありがとうございます＾＾ゆっくり構想を練りたいと思います。いつも励みになっております(*^^*) (2019年12月16日 4時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃色の夢 | 作成日時：2019年10月7日 6時
