暗い小さな小屋 ページ9
9話
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翼
「未来さーん」
翼は大きめの声を出して呼んだ
未来
「おう、翼か、どうしたんだ?」
奥から、ホールピペット?みたいなのを持って忙しそうに男の人が出てきた
翼
「この子がね、瑠璃になりたいらしいんだ、すぐ準備できる?」
未来
「あ"−できるっちゃできるが、確立低いんだぞ?」
翼
「うん、それでもいいんだって」
未来
「わーったよ、んじゃソイツ俺について来い」
ついていくと、実験器具がたくさんある部屋に来た
未来
「確立は3%なんだ、それでもするか?」
A
「はい、絶対にします」
未来
「そうか...じゃあやるぞ」
注射器を手に取り、私の腕に近寄せた
プスっと刺し終えて未来さんは私の方を見た
未来
「瑠璃になったようには見えないが...失敗かぁ...」
A
「えっ...失敗なんですか...」
未来
「あぁ、そりゃあ3%の確立だからな...」
私は残念だと思ったが、3%...なんだから仕方ないと思い
A
「すみません...ありがとうございました」
私は翼のいるほうへトボトボ向かった
翼
「どうだった?」
A
「駄目だった」
翼
「そうなんだ...じゃあ、俺はそろそろ見張りやらないといけないから、もう行くよ」
A
「うん、わかった」
瑠璃にはなれないんだ...翼達と同じになれないんだ...
私は現実を受け止めるしかなかった
避難所へ戻るとさっきより数十人、人が増えていた
逃げ遅れた人が来たんだな
私はそう思っていた
ボーっとしていると、何か騒ぎが起きていた
喧嘩?と思って前を向くと
また、巨大生物が現れていたのだ
次は、学校にある机ほどの大きさだったけど
そこにいたのは...カマキリ?
A
「カマキリ...?なんで、結衣達来てよ...私じゃ何にもできないんだよ...」
そう言ってると、5歳ぐらいだろうか、小さな女の子が襲われていた
近くに親はいないそうだ
誰も助けようとしない
襲われるのが怖いから?
なんで...
許せなかった私は体が勝手に動いて女の子のほうに走っていった
A
「わっ!」
カマキリが襲い掛かってきた
女の子を守るために私が大の字になって庇っていた
どうしよ
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作者名:然音 x他3人 | 作成日時:2020年7月10日 21時