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記憶喪失なんてモンは治さなくても都合よく教えればいいのさ 七 ページ25

「え!?Aさんが記憶喪失!?」

 一行は真選組屯所に来た。
 門前で見張をしていた山崎は、土方たちが銀時達を引き連れていて不思議がっていた。
 しかし事を聞いて驚いて。

「ていうかなんで旦那たちまでいるんですか」
「コイツらが心配だって聞かねーんだよ」

 山崎は門を開けて土方達を中に入れる。
 銀時達も中に招いたが「まるでAさんの保護者みたいだな」と思っていた。

「轢かれたって、体大丈夫なんですか?この間も瀕死状態だったみたいですし」

 山崎はAが瀕死になって治療を受けても数日間、目を覚さなかったのを思い出して不安になる。
 煉獄関で『死神』の顔を見たのは土方と沖田と戦だけだった。
 他の隊士たちは彼女があの場にいたことなど知る由もない。
 煉獄関の闘士に惨い仕打ちを受けて死にかけていた、とだけ認識されている。
 だから彼女の身辺容態に関して何かあると皆、過敏に反応してしまうのだろう。

「体に問題はねえが記憶に問題がある。そっちの方も厄介でな。自分のことすら全く覚えてねえ」
「だからここ来てなんか思い出せればと思ったんでィ」
「なるほど……けどそれ聞いたら絶対騒ぎそうなのが、一人いますけどね」

 歩きながら、山崎が誰のことを言っているのか、A以外全員が察していた。
 土方は銀時達を会議室に待たせ、屯所にいない隊士達にも至急の呼び出しをかけた。

「近藤さんと連絡がつかねェ。どこ行ってんだあの人は」

 土方はため息を吐いて携帯をしまった。
 隊士達が全員集まると会議室は騒がしくなって土方が話し始めても喧騒は収まらず、彼は額に青筋を浮かべた。

「緊急で呼び出したのには理由がある。端的に言う、Aが記憶喪失になった」

 口角を引きつらせて若干怒りながらも言う。
 すると、室内が一気に静まり返った。

 数秒後

『ええェェェ!!?』

 地鳴りのような驚きの声が響き渡った。

「は!?オイどう言うことだよ!」

 案の定、予想されていた(やつ)が騒ぎ出して土方に詰め寄った。
 どうやら今回の事故は彼も知らなかったらしい。

「落ち着け。車に轢かれてその衝撃で記憶が飛んじまったらしいってだけのことだ」

 それを聞いた瞬間、戦を含め真選組隊士全員が一斉に立ち上がり腰の刀に手を触れ

『そのヤロー殺す』

 土方たちと同じことを口にした。

「オタクらほんとに暗殺組織でもなったの?」

 銀時は血気盛んな真選組にジト目になっていた。

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設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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刹那*桜(プロフ) - noche/ノーチェさん» ありがとうございます!! そう言っていただけでめちゃくちゃ嬉しいです! これからも頑張っていきます(⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝) (2022年9月13日 21時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
noche/ノーチェ(プロフ) - 続編おめでとうございます!ずっと前にお気に入り等々は済ましていたのですがコメントは初めてさせていただきます。いつもこの作品を見るために占ツクを開いているくらいとてもこの作品が好きです。これからも愛読させて頂きます!これからも頑張ってください! (2022年9月13日 20時) (レス) id: 958fbd2e0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年9月13日 20時

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