記憶喪失なんてモンは治さなくても都合よく教えればいいのさ 四 ページ22
お登勢の提案通り、江戸を回っていた一行だったが
「なに?Aが記憶喪失?」
桂がキャバレー前でエリザベスと客の呼び込みをしていた。
新八にツッコまれながらも、彼は心配そうにAを見る。
「『宇宙☆アイドル!キューテストAちゃん』時代も忘れてしまったと言うのか」
「!宇宙☆アイドル!キューテストAちゃん……何か思い出せそうな気が」
「ウソつけェェ!」
桂が冗談で言ったことにAが乗っかかり、銀時は彼女の頭をはたいた。
「あっ、今のでなんかきそう!何か、ここまできてる!」
「本当か!思い出せA!お前は俺の恋人として日々愛し合っていたんだ!!」
「おイぃぃぃ!記憶を勝手に捏造すんなァ!!」
「銀さんが言えることじゃないですよ……」
銀時が桂を飛び蹴りするが、彼も彼でAに同じような嘘をついていた。
そのそばでAがワナワナしていて、新八は心配そうにする。
「Aさん?」
「わ、私……もしかして浮気してたんですか!?」
「ええ!?全然違いますよ!!」
「もう!銀ちゃんたちが余計なこと言うからAが変な勘違いしてるヨ!」
「勘違いなどではない。俺とAは確かに愛し合って」
「ヅラが愛し合ってんなら俺も愛し合ってるわ!」
「ふ、二人を愛していた……浮気じゃなくて、まさか不倫……」
「オメーらもう余計なこと言うなァァ!!」
さらにAの中で誤解が拡大していって新八は銀時と桂にキレて騒がしくなる。
その付近を、土方と沖田の乗ったパトカーが通る。
「おいおい、ずいぶん賑やかだな。ん? オイありゃ……」
土方は騒がしい方へ目をやると、彼ら真選組の宿敵である桂がいて。
「か〜〜つらァァァァ!!」
『!!』
「え、わっ」
沖田がアクセル全開で桂に向けて突っ込んだ。
桂はそばにいたAの腰を抱えて避ける。
その際にパトカーの運転席に爆弾を落とした。
「アリ? 土方さん。こんな荷物ありましたっけ?」
沖田がその丸い爆弾を手に取り、土方は冷や汗を流す。
「総悟、逃げるぞ」
「え?」
直後、重い破裂音と共に爆弾が爆発し煙が広がった。
「フン、全く野蛮な奴らだ。俺が連れて避けなければ一般人を轢き殺していたやも知れんぞ」
桂はAを巻き込んだ彼らに少し怒っているようで、彼女の腰を抱く手に力が入った。
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刹那*桜(プロフ) - noche/ノーチェさん» ありがとうございます!! そう言っていただけでめちゃくちゃ嬉しいです! これからも頑張っていきます(⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝) (2022年9月13日 21時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
noche/ノーチェ(プロフ) - 続編おめでとうございます!ずっと前にお気に入り等々は済ましていたのですがコメントは初めてさせていただきます。いつもこの作品を見るために占ツクを開いているくらいとてもこの作品が好きです。これからも愛読させて頂きます!これからも頑張ってください! (2022年9月13日 20時) (レス) id: 958fbd2e0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年9月13日 20時