【銀魂】シスコンな兄の尻拭い10 【柳生篇・吉原炎上篇】

女の一番の化粧は笑顔　一 ページ37

柳生家の騒動から少し経ち、夜の江戸では結婚披露宴が行われていた。
　新郎はゴリラ(近藤)で、新婦はゴリラ(猩猩星のバブルス王女)である。

　参列者は万事屋とA、戦、怪我だらけでミイラ姿の土方や松葉杖の沖田、真選組一同。
　そして、他はゴリラで埋め尽くされていた。

　近藤は披露宴をぶち壊したがっているが松平の管轄下でそんなマネはできず、外野である銀時たちに頼らざるを得ない。

　トランシーバーで銀時に披露宴妨害を催促していたのだが

「披露宴のご馳走ってお前コレ、バナナしかねーじゃねーか。舐めんじゃねーぞコラ、どーぞ」
「頼む、お前に頼むしかねーんだ。どーぞ」
「どこ産だ、どーぞ」
「あ？」

　銀時と近藤が喋っているとトランシーバーに神楽が割って入ってきた。

「このバナナはどこ産だと聞いているアル。どーぞ」
「バナナはどうでもいいんだっつーの！ちょっと気に入ってるじゃねーかバナナ！どーぞ」

　近藤がキレていると戦もトランシーバーに混ざってきて。

「おめーバナナ食べすぎると腹下すぞ。どーぞ」
「いやバナナはもう良いって！どーぞ」
「チンパンジーに言われたくないアル。一生バナナ食って死ねどーぞ」
「誰がチンパンジーだコラ。脳みそ猿はテメーだ。テメーこそバナナ食って死ねどーぞ」
「トランシーバーで喧嘩してんじゃねェ！！どーぞ」

　全然近藤の思う通りにいかないまま宴は進み

「それでは新郎新婦どうぞ前へ。夫婦初めての共同作業に移らせていただきます」

　司会の言葉で出てきたのはデカいダブルベットで、それに王女が寝転ぶ。

(ええええ！？ちょ、まっ……ケーキ入刀だろ普通！バナナ入刀！？)

　近藤が焦って松平を見れば、彼はバナナを食べながら親指を立てていた

　近藤は内心キレて、常識枠である新八に目を移す
　が、新八はタッパーにバナナを詰めていた

(タッパーはいいからァァ！！持ち帰らなくていいからバナナ！クソ！仕方ないAさんなら……！)

　頼みの綱であるAに助けを求めようとするが、彼女はゴリラたちにバナナを大量に持ってこられていて。

「あの、そんなにバナナは食べられないと言うか……あ、いや今のは親父ギャグとかではなくてですね。あ、地球には驚いた時に『そんなバナナ』って返すギャグがあるんですけど」

(求婚されてる！？いや地球の親父ギャグは通じないよ！丁寧に説明しなくていいって！！常識枠だと思ってたけど、この人もなんかちょっとズレてるよ！！)

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