フレシスコン【宮侑/宮治】

エピソード 10 ページ10

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「なんで双子突っ伏してんの？？」

「初日からテストボロボロだったんだって」



スマホを弄ってる倫太郎に聞けばそう返ってきた。昨日真面目に勉強しないからでしょ。




「あ、お昼今からなんか作るけど食べる？」

「俺らもう食べてきた」

「あ、そうなん？？わかった〜」




私一人ならカップラーメンでいいやって思ってお湯が沸くのを待つ。私が部屋に入ってきてもすぐ寄ってこないあたり本気で落ち込んでんの？？

毎日こうなら平和なのにな。そんなことを思いながら沸騰したお湯をカップに注いだ。



双子たちが机を占領してたけど気にせずとりあえず比べたらマシな治の隣に腰掛けた。ラーメンを食べてたらピクリと横と前に座る男たちが動いた。

えええ、嫌な予感。





「「Aちゃん！！！！」」





嫌な予感って的中するもので、双子が私の名前をハモりながら顔を上げた。うっわああラーメン吹くかと思った。




「テストのご褒美ちょうだい」

「なんで？？」

「俺らのやる気がぐーんって上がるからや！！」

「私に利益無くない？？」




意味のわからないことをほざく侑と治を無視して食事に勤しんでると私の承諾も得ずにご褒美の話は勝手に進んでいて、

「じゃあ合計点多い方がAちゃんと一日デートできる権限貰えるってことで」


なんて拳を空に向けていた。


馬鹿なの？？




「しませんやりません帰ってください」

「相変わらず辛辣………っ！！俺はそんなAちゃんも好きや！」

「気持ち悪いほんと帰って」

「じゃあ勝った方が付き合える券は？？」

「余計却下」



収拾が付かずに困っていると、倫太郎が「俺が勝ったらトイレ掃除変わって」と双子に言い放ったので言い合いは終結した。


「そんなん角名の一人勝ちやんけ！！！」
「お前は参加すんなや！！」





勿論うちの弟が圧勝した。








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