エピソード 17 ページ17
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修学旅行から数日後、稲荷崎高校付近のパーキングに車を駐めて鞄の肩紐を握り締めた。
いざ、出陣だ……!
学校に入って構えながら歩く。通りすぎる女の子を見る度にびくついたが誰もこちらを見向きもしない。
な〜んだ。私の考えすぎじゃん。
今日は三者面談のため稲荷崎高校に来た。
倫太郎の面談の時間通りに来たのだが一つ前の治が時間を押してるらしく「食堂に居る」と倫太郎からメッセが入った。
「お〜い、倫太郎!」
放課後でちらほら他の生徒がいるのに、慣れない空間に知ってる背中を見つけて嬉しさのあまりに大きな声で弟の名前を呼んでしまった。
わ、注目浴びた。
「あ、姉ちゃん」
と、倫太郎が私の呼称を読んだ途端、さっきの比ではないくらいの視線が刺さる。と同時に(主に女子生徒の子たちが)こちらを向きながら何やらひそひそし出した。
あー、さっき見向きもされなかったのは私が倫太郎の姉って判らなかったからか。
双子パワー恐るべし。
「ううっ、視線が痛いよぉ」
「昨日までびびってたくせになんで俺の名前大声で呼んだの?」
「私が訊きたい」
ちくちくと刺さる視線は、じぇーけーの拡散パワーあってか増えてきた。それに勢いを加えるように次の面談を知らせるべく治がやってきた。
「……やな予感」
「あ〜〜〜っ!やっぱ角名の保護者Aちゃんやん!!同じクラスで良かったわ」
「え、俺ついでなの?」
案の定、治の登場によって視線の刃が鋭くなった。これ来月に控えた文化祭のこと思うと胃がキリキリしてくるんだけど、行かなくていい?
まあそれはそれで倫太郎から怒られるだろうから行くけども。
双子にごでぃばのチョコでも奢らせよかな。
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善(プロフ) - 姉さん稲荷女子達に呼び出しされなきゃいいね (2020年9月28日 22時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
スキニー - そのとーりですよ!かきくの元へ行きましょう! (2020年7月14日 16時) (レス) id: 84f2efc6e4 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - しらすさん» しらすさん〜(;;)ほ、本当ですか!?ありがとうございます…!そうですね!十月まで耐え抜きましょうね…!!! (2020年7月14日 12時) (レス) id: 63b947b75a (このIDを非表示/違反報告)
しらす(プロフ) - スキニーさん» 共感のお言葉ありがとうございます(;_;)引くはずがないです……!一緒に腕組んでスキップでもしてかきくの元へ行きましょう!!!(違うそうじゃない) (2020年7月14日 0時) (レス) id: 4f75907372 (このIDを非表示/違反報告)
しらす(プロフ) - ハクさん» ハクさん……!いつも楽しく小説読ませてもらってます!コメント頂いてびっくりしました!!!ほんとにそれに尽きますアニメも10月と発表されたので共にそれまで頑張りましょう(;_;) (2020年7月14日 0時) (レス) id: 4f75907372 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:熊谷 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=ohuro
作成日時:2020年6月29日 2時