フレシスコン【宮侑/宮治】

エピソード 2 ページ2

.







何回目かすら数えてもないほど聞き飽きた質問を投げ掛けてくる双子の言葉を無視して、冷蔵庫から冷えた缶ビールを取り出した。

プシュッて豪快な音を立てた美味しそうなビールを乾いた喉に流し込む。




「え、お酒飲むん？明日月曜日やで」

「月曜は全休だし」





あんた達は明日朝早いんだから早く帰りなねって台所に戻って夕食の準備を始める。あー、お酒飲みながら料理できるって最高。


にんじんを切ってたら双子達が倫太郎にぶーぶー言ってる声が聞こえてくる。


　


「えっ、角名おまえなんで一人勝ちしてんの！？」

「二人が姉ちゃん相手に馬鹿してたから攻撃しまくっといた」

「俺のカー○ィがぁぁぁぁ！！！」





スマブラ最中に私を口説きに来てんなよって思ったけど倫太郎が楽しそうに笑ってるから良いや。



私と倫太郎は2LDKのマンションで二人暮らしをしている。好きなアニメのキャラが関西弁を喋っていたから大学は絶対関西と決めて引っ越しをした。

大学3回になる春、まさかの倫太郎が兵庫の高校に決まったのを機に両親から一緒に住んであげてと連絡が来て今に至るというわけ。




まさかこのうるさい双子がこんなしょっちゅう遊びに来るなんて思いもしなかったけど。




初めて双子が家に来た日って確か雨だったっけ___








.

エピソード 3→←エピソード 1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す