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某日、Aはいつも通り仕事をしていた。
エリス嬢に夢中の我らが首領の分と、部下なのに仕事を押し付けてくる太宰治の分の書類がやっと纏まり、ふぅ と息を吐いた。
「Aちゃん、今日はもう仕事あがっていいよ」
「え!森さんはこの後もお仕事があるじゃないですか、私も仕事続けますよ!」
「たまには午前であがって息抜きをしなさい!身体が限界を迎えてしまうわよ?」
「エリス嬢まで!」
「これは首領命令だよ?いいかい?」
「……わかりました。ではお言葉に甘えさせていただきます…」
「そうしなさい、さ、はやく行きなさい」
「ありがとうございます…」
私は首領とエリス嬢に一礼をしてから部屋を出た。
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「中也くんと太宰くん。エリスちゃんはどっちが勝つと思う?」
「中也でしょ。だって中也は太宰と違って性格がいいもの。」
「そうかい?私は太宰くんが勝つと思うよ。」
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荷物を纏め、マフィアビル内のエレベーターを降りている途中だった。
ふと、少年が同じエレベーターに乗った。
中原中也だ。
「よぉ。元気か?」
「ええ、お陰様で。貴方の相棒の分の仕事も片付けてもうヘトヘトだけど…」
「そりゃ大変だ。じゃ、一寸俺と息抜きしに行こうぜ?」
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「ここって…遊園地?」
「そうだ。Aが好きそうだと思ってな?俺は来るの初めてなんだ。」
そういって彼は私に微笑んだ
「私も初めてです。幼い頃から仕事についてたから…なかなか行く機会がなくて…えへへ、こんな話しされても困るだけですよね、ごめんなさい…」
「いや、なんつーか、その、Aのことなら、もっと知りたいっつーか、その…なんだ、な、なんでも言えよ!」
「…………ふふっ、あはははは!んふふふふ」
「何が面白いんだよ!糞ッ…行くぞ!」
「はぁい!」
さり気なく手を繋いで、エスコートしてくれる彼は、すっごくかっこよかった…と思った。
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作者名:あさ x他1人 | 作成日時:2019年12月31日 23時