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あれから4年がたった。
私は女性に連れられて横浜のポートマフィアと
いうところに引き取られた。
女性の名前は尾崎紅葉というらしい。
彼女は本当に良くしてくれた。
何不自由ないくらいのお金をくれたし、綺麗な
お洋服ももらった。
それでもやっぱり心の穴は埋まらなくて…
ママの作ったオムライスが食べたいし、
パパと一緒にゲームもしたい。
両親をなくすということがこれだけ辛いだなんて…
4年の間に沢山の変化が訪れた。
ポートマフィアにいる限り、命に関わる仕事は避けられないから、防衛、攻撃の術を学んだ。
幸い運動神経は良かったほうだったため、すぐに習得することができた。
紅葉さんと訓練を重ねていく中で、私に「異能力」というものがあることが分かった。
異能力は、使い方によっては良い方にも悪い方にも転がるそうで、私に異能があるとわかるとすぐに力の制御に取り掛かった。
私の能力は、「私の歩んできた道」。私が今まで行ったことのある場所、体が触れたことのある場所へのゲートみたいな物を開ける。
最初は制御が難しかったが、次第に自由に出せるようになり、繋ぎたいと思う場所に繋げるようになった。
今ではこれを防御にも応用できるようになった。
変化が訪れたのは私だけじゃなくて、組織にも変化が…
二年前、先代首領が亡くなった。
私が入った頃のマフィアは、暴力と殺害を繰り返し、闇雲に抗争を拡大させていた。この街を滅ぼすのではないかと、構成員までもが思うほど腐敗していた。
だが、先代は病で亡くなった。
次の首領は先代の専属医の森鴎外。
当時は彼に異を唱え、反発するものも少なからずいた。
「森が先代を殺した」そういった噂もあった。
だが私は森さんに従った。
14才の私なりに考えた結果だった。
当時の上層部の殆どが先代派だったので、紅葉さんの直属の部下で、なぜか知らないけど森さんに気に入られた私は
首領秘書の座へあれよあれよとのし上げられてしまった。
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作者名:あさ x他1人 | 作成日時:2019年12月31日 23時