むすんでほどけて【コラボ企画】 (ページ4)

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「おつかれ〜。でもそんな慌てて隠れんでもいいのに」

「や、やましいことしてるんだからそりゃ隠れちゃいますよ！！」

「背徳感が最高やん」

「……先輩ってほんとそういうとこありますよね」

えぇ〜？？？なんて変な声を出しながら少しだけ良い椅子に戻ってきた彼は、性懲りなく今度は私を膝の上に呼んだ。

「あと、先輩って誤魔化す時にめちゃくちゃ笑っちゃうの。絶対バレてますよ」

「まじかぁ〜。困るわぁ」

絶対困ってなんかいないであろう声色でまた彼はその綺麗な顔で笑って、今度は素直に乗っかってきた私の腰を撫でた。
少しだけ高い位置にいる私の方から一つだけキスを降らせれば、目の前の大きな瞳がゆらりと揺れて柔らかく細まった。

「続き、進めましょう？」

「んー？どっち？」

「どっち、って」

「資料の方ならもう終わっとるよ」

「……じゃああれ、嘘じゃないですか」

私の言葉に無言の肯定を示しながら首元に擦り寄る髪の毛が擽ったくて、思わず息を詰まらせながら首をすくめる。彼の様子がどうにも愛おしくなってしまった私は柔らかい頭の後ろを撫でつけた。……このハグみたいなものが終わったら、きっと。

「はよ続き、しような」

あのココアはとっくに冷えてしまっているだろう。

「貴方の全てが甘い」 end