＊ ページ18
「この事実を知った貴方はこの屋敷には置いておけない。」
私と志麻の秘密。
本当は私の身体は、幼い頃のように軟弱ではない。
この薬を飲むことで、意図的に体調を悪化させ1人で生活の出来ない身体にしているのだ。
志麻と離れ離れにならないために。
この身体のせいで、許嫁であった隣町の伯爵家のご子息との関係は破棄された。
その後こんな跡取りも産めないような身体の女を妃になんて求める物好きはいない。
私がこの身体でいる限り、この屋敷で、志麻と2人で居られる。
私の身体は良くならない。
この薬もあの薬も全て無駄。
この緑のカプセル１つで、私は今日も明日も寝たきりの生活。
お父様も執事長も、誰も知らない。
志麻と私だけの秘密。
こうでもしないければ、身分の違う私たちは一緒にいることはできない。
志麻をおいて、誰かのものになるなんて私には耐えられない。
それは志麻も同じ。
「志麻、これからも私の側にいてね。」
「その身体が朽ちるまで。」
歪な愛かもしれないけれど、
私と志麻が幸せならそれでいい。
私の身体がこの薬に耐えられなくなって死んだ時は、志麻も一緒に死んでくれる。
ところで...
「さっきから、俺達の会話を盗み聞きしている悪い子は、誰だ？」
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憧葛 - こんばんは、憧葛です！作品を読ませていただきました。いやもう本当にどれも神作ばかりで……素敵なお話をありがとうございました！これからも頑張ってください！ (2021年12月7日 18時) (
レス) @page38 id: e0ae3127c5 (このIDを非表示/違反報告)
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