＊ ページ17
「リリー！」
突然、お嬢様が震えた大きな声で私を呼び止めになりました。
「は、はい...。」
無理に志麻様を追い出しても、余計に刺激をするだけ。
素直にお嬢様の方を振り向く。
「リリー、いつもありがとう。私の身体を気にかけてくれて、でも貴方の思っている心配は無用よ。」
スルッと私の横を抜けて志麻様がお嬢様の元へと戻る。
ハッとして手を引こうとしたけれど、スルリと抜けて行ってしまった。
「お、お嬢様！志麻様は！」
「下がりなさい。」
ピシッと冷めた声をお上げになったお嬢様は、そのままテーブルの皿の上に置かれた緑色のカプセルをお取りになりました。
「お嬢様、それを飲んではいけません！それは...！」
「毒薬です。それも人体にとても影響のある。」
「私はこの薬がなんなのか知っています。志麻もそれを承知です。」
「は...？」
「これは私と志麻が離れ離れにならないためのもの。」
お嬢様が薬をゴクリとお飲みになり、
志麻様がそれを見守られていました。
「志麻様、どういう意味ですか。」
「どうしても何もそのままの意味。俺がAに毒を盛っていて、Aはそれを知って飲んでいる。それだけの話。」
意味がわからない。
目の前の事実が整理しきれず、頭の中でグルグルと巡る。
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憧葛 - こんばんは、憧葛です！作品を読ませていただきました。いやもう本当にどれも神作ばかりで……素敵なお話をありがとうございました！これからも頑張ってください！ (2021年12月7日 18時) (
レス) @page38 id: e0ae3127c5 (このIDを非表示/違反報告)
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