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「…このイヤリング、どうしよう。」
お隣に引っ越してきた、虎杖さんがくれたイヤリング。
虎杖さん曰く、女友達の付き添い兼荷物持ちで出かけた際に
女友達さんが被りで買ってしまって、
自分に彼女も居ないのに1つ貰ったとのこと。
虎杖さんが先程言っていた言葉を思い出す。
虎杖「もしそれが女の子向けのイヤリングでも何でも、
例え男もんでもさ、異性から貰ったもんを俺が彼女にあげるとかサイテーじゃん?……まぁ。うん、俺にはカノジョいないけど。」
(でも、似合うって言ってくれた。)
「お兄さんなんて言うだろう。お兄さん、嫌がるかな。」
手のひらでキラキラと輝くシンプルなイヤリング。
そういえば、装飾品を今まで私が身につけていたことは無い。
あんまりお出かけしないのもあるけど、
お兄さんも指輪とかネックレスとか、してない。
お兄さんは眼が良いようでメガネを付けなきゃ
少しストレスになって疲れちゃうって普段メガネを
愛用しているみたいだけど。
どうしよう、どこにしまおう。
少し大人っぽい綺麗な初めてのもの。
これをお兄さんに見つかってもいいのかな、
お兄さんはこれをどう思うだろう。
複雑な顔をするだろうか。似合うね、良かったねって
言ってくれるのかな。
悟「ただいま」
「ひゃ…?!」
後ろから暖かな温もりを感じる。
私が考え事をしているうちにお兄さんが帰ってきたようだ。
「お兄さんおかえりなさい、!
今日もお仕事お疲れ様、だいすきだよ」
悟「んー、僕も好き。
…そのイヤリング、何?」
「あ、えっとこれは…」
パッと手のひらを視界に入れる。
隠すよりかは隠さずに全て正直に言った方がいいよね?
「えっと実は、、」
悟「これ、僕のじゃないよね。僕はこの家に女の人を
連れ込んだこと、絶対ないよ。
…どこで拾ったの?」
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作者名:tsuki | 作成日時:2020年11月28日 21時