先生、私の気持ち気づいてよ…【名前変換オリジナル】

27話 緊張感 ページ29

「…」


家に帰って安静にしろと言われ、帰ってきた私ですが…何もやることが無い

そりゃ安静に寝てなきゃいけないんだろうけど中々寝付けないし。

何もやることが無かった為、暫くは漫画本を読んで暇潰しをしようとしたその時。


＿＿＿＿＿ピンボーン


午後6時過ぎにインターホンが鳴った

宅配だろうと思ったがそんなのは頼んだ覚えは無いし、若しくは誰かの悪戯だろうか。

と思いながらドアを開けると


「…あ、奥田さん大丈夫？」

「蓮さん…！？」


そこにはニコニコと微笑みながら蓮さんが立っていた

ドキッと胸が高鳴り、又しても頬が赤くなる


「どうして…」

「後藤先生が奥田さん怪我したって言ってて…大丈夫かなって見に来た」

「そうなんですか…」


後藤先生ナイス！！

今だけ後藤先生には感謝！！感謝感謝だよ！！

一人心の中でガッツポーズをする私。


「大丈夫？何か腫れてるって聞いたんだけど…」

「っ！？」


腫れている部分をそっと触って撫でてきた

その手の感触が温かくて柔らかい

次第に早まる私の鼓動は鳴りやまず、段々と加速していく

その触っている部分がくすぐったくてゾワッとしてくる


「ボール当たったんでしょ？」

「はい…」

「この腫れてる部分だけ見てても超痛いよ。ホント大丈夫？」

「だ…大丈夫ですっ！」


心配そうに見つめる瞳に、ぐいっと綺麗な顔を近づける蓮さん

その綺麗に整った顔にドクドクと緊張が高まる

やっぱり格好いい…


「うん、なら良かった！奥田さん大丈夫そうで安心したよ」

「…っ」


ニコッと微笑んで、ポンッと私の頭に手を置く先生

これで手を置かれたの二回目…！！

途端にきゅうっと胸が張り裂けそうになる

何もかも行動がドキドキする…


「んじゃ、またね。早く良くなる事を願ってるよ」

「は、はい！頑張ります！」


蓮さんが手を軽く振ったのを、私もまた軽く振り返す

何か恋人みたい。こういうことするのって。

しかも今日は頬を触られたし、頭に手を置かれたし、手を振りかえされたし！

今日はめちゃくちゃな事があったけど、楽しかった一日だった！

…私ったらなんて幸せ者なんだろう。

ふふ、とニヤけた

28話 担当→←26話 早退

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