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ある日の朝だった。
マヒロ「そろそろ、隣町に行ってみないか?」
「隣町って…?」
マヒロ「俺達もどこかで働くんだ。静かな…誰も追ってこないところを見つけて」
「…そうね」
ずっとこのままが続くとは限らない。
少しでもマヒロくんと一緒にいるためなんだ。
「行く!行くわ!」
マヒロ「よし、決まりだな」
私達は久しぶりに外へ出た。
近頃はあまり出れなかったから、直接浴びる朝日がとても眩しく感じた。
マヒロ「お嬢様だもんな、俺がしっかり見ててやんないと」
「ちょ、子供扱いしないでよ!」
マヒロ「あはは、悪い悪い」
私達は手を繋いだ。
彼の笑顔を見ているだけで、なんでも吹っ飛んじゃうくらい幸せ。
ここは月の国、私の事は知らないだろうけれど
もしかしたら使用人達が追っているのかもしれない
油断は出来ないわ
「でも、さすがに働いた事はないから上手くできるか心配だわ」
マヒロ「…」
「マヒロくん?」
街を出て、ある程度人通りがある場所まで来た。
しかし、マヒロくんの様子がおかしい
「…ね、ねぇ!どうしたの?マヒロくん」
マヒロ「…なんだか、変なんだ。」
「…変?」
マヒロ「俺達…何故かすごく見られてる。」
「え?」
ここは月の国であって、私達は特別目立つ訳でもないはずなのに…
私達を取り囲む人々は、みんな
私達を見ていた。
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メロンパン - お久しぶりです。受験、終わりました。やっと、セピカさんの話読めます!私、この非現実的な話好きですわ。これからもよろしくです! (2021年3月16日 19時) (レス) id: 4669bf361c (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - 情景が浮かびやすくて、とても綺麗な感じだから、めっちゃドキドキして読んでいます…! この二人は、どうなるんでしょうか…?! 更新、頑張って下さい!めっちゃ応援してます…! (2021年2月17日 16時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
狼狐(うるふぉっくす)(プロフ) - 自分も許されない恋をしているので、主人公にすごく共感できます…。 (2021年1月29日 19時) (レス) id: df161cba77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セピ | 作成日時:2021年1月25日 21時