京都姉妹校交流会 ページ37
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『…聞いたよ、色々あったみたいね。』
「!」
「…A!アンタもう体調大丈夫なの?」
『うん。休んだら良くなったよ』
「何でずぶ濡れなんだよ。部屋にいたんじゃねぇのか」
『あはは…』
「まぁ元気になったならいいわよ」
朝よりは元気になった私を見て、安堵する野薔薇ちゃんは言った。
「アイツにも…Aが元気になったって
教えたかったわね。」
『…そうだね』
「……」
胸が痛い。今日は朝と任務で色んなことがありすぎるな…と
頭に少し痛みを覚える。
目も合わせないまま、音を繋げるように、
零れた言葉を繋げるように二人と会話する。
お互い痛いほど分かってる。
だからこそ、今はその痛みを和らげるように、
少しでも話題を逸らしたい。
『…暑いね』
「あぁ…」
「そうね、夏服はまだかしら」
木々の方から聞こえる蝉の声が少し静かになった頃…
カツンと響いたのは私達以外の靴の音。
「なんだ、いつにも増して辛気臭いなぁ恵。
_お通夜かよ」
呪具を収めた鞄を肩にかけた眼鏡の女性は、
2年の禪院真希さん。
定期的に高専に訪れていた私は、去年からお世話になっている。
彼女の容赦ない無意識の攻撃に、パンダ先輩は焦りながら止めに入った
「マジで死んでるんですよ…昨日!!一年坊が1人!」
「おかか」
その言葉を聞いた途端、真希さんは
ロボットのようにギクシャクし始めた。
「は や く い え や…!!
これじゃ私が血も涙もねぇ鬼みてぇだろーが!!」
「実際そんな感じだぞ!?」
ぎゃんぎゃんと騒ぐ先輩を見守る私と、
先輩を指さす野薔薇ちゃんに、適当な紹介をする恵。
「いやーすまんな喪中に。許してくれ、この通りだ。」
パンダ先輩は手を合わせて頭を下げた。しかし、
だが、と続けて言った事は少し予想外の内容だった。
「オマエ達に京都姉妹校交流会に出て欲しくてな」
「京都姉妹校交流会ぃ?」
『?…イベントは2・3年生メインですよね?』
「その3年のボンクラが停学中なんだ。
だからオマエら出ろ。Aは強制だ。」
『え゛?』
「バケモンみたいな技が使えるようになる予定なんだろ?」
悟から聞いた。とニヤッとしながら言う真希先輩。
一方の私は、苦虫を噛み潰したような顔をしていたが…。
『情報伝わるの早すぎ…。
嗚呼、忌々しい田舎を思い出す…』
「カンケーない私の精神にも響く田舎攻撃やめなさいよ」
「どんだけ嫌ってんだよ」
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舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます٩( ᐛ )و (7月8日 15時) (レス) @page33 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 絵がうますぎます! (6月8日 6時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
松野星月(プロフ) - 続き楽しみ!早くみたい (2022年12月30日 12時) (レス) @page37 id: 7e5eb61c5c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 最後不意打ちでナナミンの「シスコンはクソだ…」にまじで吹いてしまいましたwww笑いを提供してくれてありがとうございます! (2021年12月28日 22時) (レス) @page48 id: dd9bdc737b (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - ariaさん» 笑ってもらえて良かったです!笑笑 (2021年4月7日 22時) (レス) id: 6023f727dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:saya20071025 | 作成日時:2021年1月21日 20時