食べちゃった ページ21
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no-side
「お前を "呪い" として、
「? いや何もねーって!」
「それより、俺も伏黒もボロボロじゃん。病院行こうぜ」
構えをとる伏黒を宥める虎杖。
体にあった黒い模様が、静かに消えた。
しかし、今は虎杖本人が話しているのか
”呪いの王”が虎杖を偽って話しているのか…
伏黒にはそれが判断できずにいた。
「(クソッッ…!どうしたらいい…!?)」
間違えることのできない究極の選択。
そんな状況の中、一人の男が現れた。
「今、どういう状況?」
聞き覚えのある声に、思わず後ろを振り返る伏黒。
「 五条先生!どうしてここに…!」
「や。」
その声の正体は、五条だった。
「来る気なかったんだけどさ。
いやー、ボロボロだねぇ。2年のみんなに見せよーっと☆」
「ッ…」
カシャカシャと、ボロボロの伏黒を連写する。
手に紙袋を提げてふらりとやってきた五条。
たまたま此処を通りがかったのかと、有り得もしないことを考えさせるほど。
いつもと変わらない五条のテンションは、この場には似合わなすぎる。
「さすがに特級呪物が行方不明となると上が五月蝿くてねー、観光がてらはせ参じたってわけ。
…ねぇ、Aは?」
「あっちに…」
伏黒は、瓦礫が山になったところを指す。
Aは瓦礫を背もたれにしたまま気を失っていた
「!…本当だ。」
カツ、カツ、と五条の足音が響く。
カツン、とAの目の前で止まり、しゃがんだ。
「ふっ、油断したのかな…?」
その言葉に伏黒は耳を疑った。というかドン引きした。
「お、恵の反応からして、ビンゴなのかな〜?
油断しちゃうのも可愛いけど、怪我は駄目だねぇ」
いくら特別な眼を持っているといっても、予知までは出来ない。
愛だけで妹のことを理解・予測できるイカレ具合に、伏黒は顔を引きつらせた。
一方の五条は、Aの顔にかかった白く長い髪をのけて、姫抱きをしていた。
「…はぁ。帰ったらお説教かな。よっこいしょ。
うん、重さもりんご3個分。軽い軽い。」
「…めっちゃ体重軽いんだな五条さん」
「…キモ」
「…話を戻そうか。特級呪物、見つかった?」
「……」
「あのー、」
黙り込む伏黒と、自分を指さして気まずそうに言う虎杖。
「?」
五条は虎杖を見る。
「ごめん。俺、それ食べちゃった」
「…まじ?」
「「まじ。」」
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舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます٩( ᐛ )و (7月8日 15時) (レス) @page33 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 絵がうますぎます! (6月8日 6時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
松野星月(プロフ) - 続き楽しみ!早くみたい (2022年12月30日 12時) (レス) @page37 id: 7e5eb61c5c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 最後不意打ちでナナミンの「シスコンはクソだ…」にまじで吹いてしまいましたwww笑いを提供してくれてありがとうございます! (2021年12月28日 22時) (レス) @page48 id: dd9bdc737b (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - ariaさん» 笑ってもらえて良かったです!笑笑 (2021年4月7日 22時) (レス) id: 6023f727dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:saya20071025 | 作成日時:2021年1月21日 20時