後輩が俺に惚れない【五条悟】

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五条「(さて…どうやって惚れさせるか)」




やっぱ王道は壁ドンだよな

でも壁ドンってどのタイミングでするんだ？



つーかあれから３日経つのに全然会わねえんだけどどういうことだよ




五条「！」


『うわっ、すみませ____あ』




噂をすれば、ってのは本当みたいだ


こんな広い敷地なのに
曲がり角でぶつかりそうになるとか

どんな偶然だよって話だけど




『おはようございます、五条先輩』


五条「ん」


『では』


五条「…は？」




そ れ だ け ？



おいちょっと待て

何フツーの顔で挨拶して
フツーに去ろうとしてんだ





五条「おい待てよ」





ﾄﾞﾝｯ!!





『…え』





あ、やべ


ちょっと壁に肘めり込んだ



てかこれ壁ドンっつーか肘ドンか


まあいいや





『ご、五条先輩…？』



五条「おいお前、今どんな気持ちだ」



『ど、どんな気持ち…？』



五条「俺に壁ドンされて、ドキドキしねーの」



『！』





しないわけないよな


こんな顔近いし___いや、近いな？？



これ思ってたより近いな



つかこいつ近くでみると意外と肌艶…




『え、えと』


五条「！」


『現在進行形で…めっちゃ…ドキドキしてます…』





嘘つけや


その割には顔真っ青じゃねえか



完全に気遣われてんじゃん





『あ、あの、急に何ですか』


五条「何って…」





しまった


壁ドンしたあとどうするか考えてなかった




"「いやお前まず謝れよ」"





五条「あー…この前…悪かった」


『この前…？』


五条「あ！？なんだよその顔！
事故チューしただろ！！」


『あ！あぁ〜！！』


五条「お前まさか忘れてたのか…！？」


『忘れてたわけじゃないですけど
先輩に謝られることじゃないと思ってたので』


五条「？？」





いやフツー謝られることだろ


そんな男遊びしてるようなヤツに見えないし

初めてだったかもしんねえのに





『あれは私がウトウトして先輩の呼び掛けに答えられなかったのがほぼ原因といいますか！

だから先輩に謝ってほしいとか1ミクロも思いませんでしたので…』


五条「はぁ？」





じゃあ俺謝り損かよ





『あ、でも
わざわざありがとうございます』


五条「…ふん」





久しぶりに見た気がするその笑顔に

俺はそれだけしか返せなかった

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