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貧乏ゆすりしたがる膝を押さえつけていると、ようやく教師がやってきた。白髪の交じったごま塩頭の五十台の男だ。「席に就けぇ」と眠気を押さえきれない様子で言った。
遅れたことを謝りもしないのか、と雄也が時計を見ると、授業開始の時刻から三分もたっていなかった。
ごま塩頭が分数式を黒板に書き束ねている間、雄也はほとんど無意識に光へと視線を動かしていた。
クラス替えを終えて二年生になったばかりというのに、八乙女光はすでに五組の中心人物となっていた。
発言力があり、顔も整っているため、女子からの人気もとても高い。またつまらない話題も面白く話すことが出来るので男子からも慕われている。
昔からそうで、正義感が強く、団体のリーダーを任せられることが多かった。小学校一年生の頃から雄也は知っていた。
静かな教室にチョークとシャープペンシルの音が交差していた。
雄也がノートに公式の要点を書いていると、不意に靴先へなにかが転がってきた。
消しゴムだった。拾い上げてから、それが斜め前に座る女子のものだと気付いた。女子生徒は振り返って雄也の顔と彼の手にある消しゴムを目にすると、ほんの一瞬、しまったという顔を見せた。
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*:)手越祐也@加藤シゲアキ(:*(プロフ) - 雄涼さん» そう言ってもらえてうれしいです!私も光の速さで更新頑張ります!(笑) (2016年12月25日 9時) (レス) id: 726ef27e93 (このIDを非表示/違反報告)
雄涼 - はじめまして!!私、インビジブルも高木君も大好きなんです!!!この作品見つけた時、光の速さで読みましたww続き楽しみです!!更新頑張ってください!!待ってます♪ (2016年12月24日 22時) (レス) id: a568d2160d (このIDを非表示/違反報告)
*:)手越祐也@加藤シゲアキ(:*(プロフ) - ぽんちゃんさん» kemuさんのインビジブルですよ!応援ありがとうございます!(*´▽`*) (2016年12月21日 17時) (レス) id: 726ef27e93 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - えっと、違ったらごめんなさい。インビジブルですか?kemuさんの。私、この作品大好きです!これからも応援してます! (2016年12月19日 23時) (レス) id: 8d2ee1f9a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天藍凜@シェゾ依存症 x他1人 | 作者ホームページ:リア充ぶっ飛べ!
作成日時:2016年11月27日 18時