Utopia-48→Herr und Diener(主と下僕) ページ13
………会長が何処かへ行った後、この辺の人たちの人数はまばらになっていた。
「ヴェ〜…菊、駄目だったんだ……」
「ごめんな、フェリちゃん……助けられなかった。」
しょんぼりとした様子のフェリちゃんにギルが謝罪をする。俺もそれに続いた。
「それは仕方ないよ。それよりもさ、菊を助ける方法を考えようよ!ね?兄ちゃんもそんなに落ち込まないで……?」
「べ、別に落ち込んでねぇよ…畜生!!」
……でも、あの状態の会長に勝つのはロヴィに希望が無いからな。ああなっちゃうのも仕方ないよ。
「……あのさ、さっきはいきなりだったからあれだったけど……
__祖国様の“事情”とやら、教えてくれるよね?」
今なら、余裕を持って話せるだろう。皆に問い掛けるとギルが進んで語り始めた。
「……あのな、世界史得意なら分かるだろうが…過去にイギリスとか、欧州の植民地になってた国、結構あっただろ。
例外もあるが、ここでもソレが残ってるんだよ。『“主”と“下僕”』って形でな。」
……やっぱり。
「……だが、もうその名残だけに留まらない。会長達は普通の人も結構下僕にしてるんだよ……
んで、酷い事に会長に目つけられて何事もなく帰って来れた奴は誰一人居ねぇ………
__菊も、その一人なんだ。」
………予想通りだ。
だから会長はあんな風にしてまで連れて行こうとしたのか?いや、でも……
「……やっぱりそうだったんだ。主と下僕って事は…やっぱり主従関係にあるって事だよね?」
「……あぁ。主の命令に下僕は逆らう事は出来ねぇし、離別することも許されない。
離別…その関係を絶つ権利は主側が持っている。主が見放さない限りは下僕はずっと従わなきゃならねぇんだ……」
……つまり祖国様は会長の下僕なんだ。
でも日本とイギリスって同盟組んだ仲じゃ……?
「ヴェ〜……菊って会長様のお気に入りなんだよね……同盟組んでた仲だし仕方ない気もするけど。」
「…お気に入りなら尚更離れられないよね……どうしようか………」
「……まぁ、1時間もすれば戻ってくるだろう。それまでは……」
「俺はシエスタするぞコノヤロー……」
「ルート〜俺もシエスタするね〜!」
各自自由に待つ事となりました。俺は超心配だけど……
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†鎖羅†(プロフ) - 英領な妖精さん» そう言って頂けると嬉しいです(´∀`*)よく加減が分からなくなるので(( これから夢主くんとの絡みが増える&秘密が明らかになる(?)予定ですので!お楽しみになさってください((`ω´*))) (2017年3月15日 20時) (レス) id: b90b5d86ea (このIDを非表示/違反報告)
英領な妖精 - †鎖羅†さん» 眉毛のゲスっぷりが最高です(●´ω`●) (2017年3月15日 16時) (レス) id: a88b8887f6 (このIDを非表示/違反報告)
†鎖羅†(プロフ) - 英領な妖精さん» またまたコメントありがとうございます(・ω・´)これからも頑張って眉毛をゲスく出来るように頑張りますです((え← (2017年3月12日 16時) (レス) id: b90b5d86ea (このIDを非表示/違反報告)
英領な妖精 - 待ってましたー( *´艸`) (2017年3月10日 22時) (レス) id: a88b8887f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:†鎖羅† | 作成日時:2017年3月10日 21時