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部屋に入り、すぐにドアを閉めると靴もコートもそのままにAさんを壁に押し付け、唇を重ねた。
まだ色濃く残る冬の外の香りが鼻先をつく。



「ねぇ、会いたかった」

「私も」

少しだけ唇を離してそんなことを言えば、またAさんは俺を期待させるような言葉を言ってくれる。
たまらなく愛おしいのと同時にその裏にある俺の黒い感情も膨らむ。


そんなの全部忘れてしまうくらいに今日はAさんで俺の中を一杯にしたい。
何度も何度も角度を変え、貪るように唇を重ねる。
絡みつく吐息がどんどんと深くなると、俺の腰に回ったAさんの手にぎゅっと力がこもる。



「れ、ん」
甘い吐息を帯びたAさんの声で呼ばれる自分の名が脳の奥をがつん、と揺らした。





まだどくり、と波打つ鼓動を必死で抑えながら、何も言葉を発せずに俺たちは部屋の中へとゆっくり進む。






「めめくん」





静寂を先に破ったのはAさんのほうだった。

「おかえりなさい」

ふわり、と笑ったAさんをもう一度抱きしめる。


「ただいま」



うん、と小さく笑うAさんが俺の背中に手を回す。
大きく波打つ鼓動がAさんに伝わってしまうのではないか、なんて不安になりながらも腕の力を緩めることはしない。




好きだ。

たまらなく好きだ。



Aさんを思う気持ちが溢れ出てどうしようもなくなるのを、必死に腕に力をこめることで堰き止める。
そうでもしなければ、ここに立つこともままならないほど、その小さな体温に俺は今この瞬間に幸せを感じている。






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さーや(プロフ) - み い .。*さん» えぇぇありがとうございます!めめくんって呼びたくないですか?で、ここぞというときに名前で呼んで困らせたい。笑 (2020年2月21日 12時) (レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
み い .。* - このお話好きすぎて2時間も読んじゃいました(笑)"めめくん"呼び、、、最高ですね、、、() (2020年2月20日 16時) (レス) id: 5421e01398 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - AisnAikさん» コメありがとうございます!翔太くん落ちですねーいけるか、書けるか?!頑張ってみます!笑 (2020年2月7日 20時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
AisnAik(プロフ) - すごくおもしろいです!めめもむくわれてほしいですが翔太くん落ちがいいです! (2020年2月7日 15時) (レス) id: 01c8673035 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - なつみさん» コメありがとうございます!めめ幸せにしたいですよねー!笑 本当どうするか決めずにただ書き続けてる状態ですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです〜! (2020年2月6日 22時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さーや | 作成日時:2020年2月5日 12時

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