29 ページ29
Ren side
「っはよーっす」
楽屋のドアを開けると、すでに何人かのメンバーが思い思いの場所で過ごしていた。
そこにまだ翔太くんの姿はない。
「阿部ちゃん、今日って何時終わりでしたっけ？」
近くにいた阿部ちゃんに声をかけると「たしか21時終わりだったはず」と教えてくれた。
とりあえず、Aさんに終わりの時間を目安だけど伝えようとメッセージ画面を開く。
その瞬間、ピコン、とメッセージがくる。
A めめくん、おはよ
ピコン、ともう一度鳴った画面には可愛らしいスタンプが動く。
蓮おはよ。今日、一応21時終わり予定
Aおっけー。ごはんどーする?
蓮Aさんのごはん食べたい
Aリクエストは?
蓮グラタン
A【がんばる】のスタンプ
なんでもない文字のやり取りがこれほどまでに愛おしいなんて。
抑えきれずふふ、と小さく笑うと阿部ちゃんが不審そうな目をこちらに向けてきた。
「めめ、楽しそうだね」
「ん、そっすね」
メッセージ画面をもう一度見てから、画面を消す。
今日一日頑張ったら、Aさんに会える。
それだけでこんな風にやる気が湧いてくる俺はなんて単純なのだろう。
「はよー」
楽屋のドアが開き、ふっかさんと照くんの姿が見えた。
その後ろには翔太くんの姿。
「めめ、はよ」
俺の隣の空いた席に翔太くんが座る。
チラリ、と隣に座った翔太くんのほうを見るといつもよりすっきりした顔をしている。
なんとなくその顔から、昨日の夜のことが想像出来てモヤモヤとした黒い感情が先ほどまでの浮かれた気持ちが飲み込まれていく。
それを知ってか知らずか翔太くんは、俺の顔を見て笑った。
「今日、ちゃんとやんねぇと照に俺殺されるから、だれてたら教えて」
「なんすか、それ」
「とにかくやべえの」
そんな会話をしていると、メイクさんに呼ばれた。
さて、今日も仕事が始まる。
「お先っす、」
俺は隣に座る翔太くんに声をかけ立ち上がる。
おう、とひらりと手を振る翔太くんを背にメイクさんの後ろを追いかける。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1531人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さーや(プロフ) - み い .。*さん» えぇぇありがとうございます！めめくんって呼びたくないですか？で、ここぞというときに名前で呼んで困らせたい。笑 (2020年2月21日 12時) (
レス) id: 4528227f28 (このIDを非表示/違反報告)
み い .。* - このお話好きすぎて2時間も読んじゃいました(笑)"めめくん"呼び、、、最高ですね、、、() (2020年2月20日 16時) (レス) id: 5421e01398 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - AisnAikさん» コメありがとうございます！翔太くん落ちですねーいけるか、書けるか？！頑張ってみます！笑 (2020年2月7日 20時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
AisnAik(プロフ) - すごくおもしろいです！めめもむくわれてほしいですが翔太くん落ちがいいです！ (2020年2月7日 15時) (レス) id: 01c8673035 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - なつみさん» コメありがとうございます！めめ幸せにしたいですよねー！笑 本当どうするか決めずにただ書き続けてる状態ですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです〜！ (2020年2月6日 22時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さーや
| 作成日時：2020年2月5日 12時
