【名探偵コナン】それ、疲れません？【降谷零】

Case23 ミステリートレイン ページ24

『鈴木財閥、相変わらずぱねぇっす』

「なはははは！！褒めよ！！讃えよー！！」


目の前には黒く光る蒸気機関車。

通称"ミステリートレイン"。


『ベルツリー急行か…』

「感謝しなさいよガキ共。
ベルツリー急行のオーナーである鈴木財閥が特別に席を取ってあげたんだから！」

「「「はーい！」」」


かわいらしく返事をするのは少年探偵団。

今回は蘭ちゃん、園子ちゃん、私に加え、

安定の動く事件簿こと、江戸川コナンくんに、

阿笠博士、哀ちゃん、

先ほど紹介した少年探偵団のみなさんに、

毛利小五郎。




『私達が乗るのって一等車だっけ』

「そうそう。
でも、その一等車だったわよね？
来月、怪盗キッドが狙うって予告したの」


いかなる厳重な警備も堅牢な金庫も魔法のように突破し、

悠然と夜空に翼を広げて消え失せる白き罪人…。

神出鬼没、変幻自在の大怪盗。



(あのキザな鳩ぽっぽかぁ…)



来月、このミステリートレインに宝石を乗せ、運行することを

鈴木財閥の長、次郎吉が発表した。

それに案の定のって来た怪盗キッドなわけだが、



(今回が、宝石を乗せて運行する日じゃなくて良かった)



この巻き込まれ体質のせいなのか、

よく怪盗キッドに絡まれる。

よくってなんだ、よくって。



(園子ちゃんは怪盗キッドにメロメロだし…)



京極さんが泣くのではないのだろうか。



「まぁ、僕はそんな泥棒よりも、
毎回車内でやってるっていう推理クイズのほうが気になるけどな！」

「せ、世良さん！？」

「どうして？」

「僕は探偵！乗るのは当然…」


推理大好き、探偵にはもってこいというイベントというわけだ。



『コナンくん、新一は来るとか言ってなかったの？』

「へ！？あ、し、新一兄ちゃんも来たがってたけど、じ、事件があるからって！ア、ハハハ…」


あからさまな挙動不審だ。


(……やっぱり、君が新一なんじゃないか)


前々から思っていたことだ。

数々の事件をこの子は解き明かしてきた。

そしてなにより、




(新一がいなくなった時期と、この子が現れた時期が同じ…)





明らかに不自然だ。





(仮に、彼が工藤新一だとして、)





それを隠す理由はなんだ？

新一のことだ、

よっぽど厄介なことに巻き込まれてるんだろう。



そう、例えば…





(黒の組織……とか)

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