ばかじゃないの

ルーティーン ページ17

side:So



｢勝利ー！おはよ！｣



最近の登校はいつも勝利と一緒。


勝利と話しながら登校するのは楽しくてだいすき。


でも、ちょっと変わったことがあって。



『おはよ、…あ、今日ピンでとめてんだ、かわいい。』


｢っ、あ、うん。ありがと…。｣



毎日朝、勝利は必ず俺を褒める。


そしていつものように頭を撫でる。


くすぐったいけど、この感じが心地よくてすきだったりする。


って俺、きもいか(笑)


二人で並んで歩いてても、必ず車道側を勝利が歩いてくれて、ほんとに紳士なんだ。


もう…なにそれ？彼女にしてあげなよって思うけど、あいにく今は勝利に彼女はいないみたい。


｢ねぇ勝利ー、勝利ってすきな子とかいないの？｣


ほんとに、なにげなーく聞いてみた。


俺が、ばかだったかも。



『…いるよ、すきなやつ。結構近くに、いるんだけどな。』



なんで…なんで真っすぐ俺を見るの。


そんな切ない顔して…なんで？


勝利が、わかんないよ…。


俺、最近おかしいんだ。


勝利に頭撫でられたら嬉しい。


勝利と朝から会えるのが嬉しい。


勝利が部活で走ってるの見ると、かっこいいなって思う。


隣の席で寝てる寝顔が綺麗だなって思う。


意味、わかんない…。


勝利のせいだよ、もう全部…わかんない。



｢しょーりの、ばーか。｣



『まじのばかに言われたくないから。』



｢もう、うるさい。｣



いつか気づいてしまう。


まだ気づきたくない。


この気持ちに気づいたとき



勝利も同じ気持ちでいてくれるの？

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