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#08 -バイト組- ページ8

今私は、ヒラくんとフジくんと最俺ハウスでぷよテト対決真っ只中だ。

ヒラくんもフジくんも地味に上手なんだけど…。

ヒ「A強ぉ」

フ「俺ら全部負けてるべや」

私のが上手い。
女のくせにゲームの神と呼ばれている。

『Aちゃんが、神なんだよ』

フ「A、自分にちゃん付けは痛い」

フジはredbullを片手にそう言う。
…よくあんな甘ったるいもの飲めるよね。

ヒ「俺眠いから寝てくる…」

ヒラくんは急に立ち上がり、部屋から出ていった。
自由人…。

まって、気まずい…。
フジくんとあれから会ってなかったからな…。

フ「A…ごめんね」

フジくんは、ヒラくんが居なくなってからそう言う。

『別に怒ってないよ。てか、こっちこそごめん』

この話は私が悪い。
フジくんの家に勝手に上がり込んだからいけないんだ。

フ「Aこっち来て…」

フジくんは腕を広げる。
フジくんがかわいくて、私はそこに飛び込む。
フジくんの腕の中は暖かく、いい匂いがした。

フ「また遊んでよ…」

『もちろんだよ!私フジくん大好きだもん』

フ「好きでもない男に期待させるようなこと言わないの」

フジくんはそう呟いてから私の頭を撫でる。
…てか、眠。

『私も寝てこよ…』

フ「自由人なの!?てか布団1枚しかないよ!?」

『え、ヒラくんと寝る』

フジくんは何か言っていたが、私は無視する。



『ヒラくーん』

私は布団のある部屋に入り、ヒラくんに声をかける。

ヒ「ん…っ」

『一緒に寝ていーい?』

ヒ「えっ!?」

ヒラくんは、眠そうな目を擦りながら驚きの声を上げる。

ヒ「A…っ!」

私はそんなのお構いなしにヒラくんの隣に寝る。
ヒラくんは顔を真っ赤にして、口を手で押さえている。
…かわいい。ヒラくんが天使すぎて私の心臓が持たなさそう…。

『女の私よりかわいいのはずるいよ…』

小さな布団に2人で寝てるわけだから体が密着し、顔の距離も近い。
変に緊張する。

ヒ「Aのがかわいいよ」

『ヒラくん自分のかわいさ理解してない…』

ヒ「え、ブーメラン…」

え?私かわいくないよ?
自覚済だし…自分がブスだってこと。

『ヒラくんには一生勝てないわ…。私寝るね』

ヒ「え、自由…」

私は目を閉じる。が…寝れなかった。
だってヒラくんの声が聞こえたから。

ヒ「A…無自覚すぎるよ。だからいろんな男に言い寄られるんだよ。本当かわいいすぎ…」

ヒラくんは“かわいい”と呟いた後、私を抱きしめる。
ヒラくん相手なのにめっちゃドキドキする…。

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作者名:紫燕-sien- | 作成日時:2019年11月28日 12時

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