【実.況者】俺らの幼馴染みが馬鹿すぎた件【最/俺】 (ページ23)

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#23 -最俺- ページ23

私は必死で断ったのだが、キヨくんとマリカの実況をすることになってしまいました…。
マリカ実況のキヨくんうるさいから嫌いなんだよな。
でも仕方なく最俺ハウスに向かった。

キ「よぉA」

キヨくんはレートは雑魚だけど、なぜか強い。私よりは弱いが。
今もレースの真っ最中だ。

『キヨくん、私嫌なんだけど』

キ「何が？」

『キヨくんとマリカ録るのが』

そう私が言った途端キヨくんはコントローラーを投げ捨て、私のところに駆け寄ってくる。

キ「お願いっ！シエルと実況すると再生回数あがるんだよ」

…そういう理由で私を誘ったんだ。
キヨくんクズだね。最低。

『私帰る』

キヨくんなんかと一緒にいたくなくて、吐き捨てるようにそう言う。

キ「ごめんって。そういうつもりじゃないんだけど…」

キヨくんが言葉をつまらせる。
所詮私なんて再生回数を上げる道具に
すぎないんだ。
虚しくなって、泣きそうになったその時。

「「「A、誕生日おめでとう！」」」

フジくん、ヒラくん、こーちゃんがバンッとドアを開けてクラッカーを鳴らしながらそう言った。

私は理解ができずにいた。
キヨくんもニコニコしながら私を見てるし。
ヒラくんとフジくんはテーブルにいろいろ準備してるし。
こーちゃんは私に「ごめんね」って言ってるし。

『待って…泣いていい？』

やっと自分の置かれている状況に理解ができ、初めてのサプライズだったため私は泣きそうだった。

ヒ「Aが泣くようにサプライズ計画したんだもん」

フ「A、いつも俺らといてくれてありがとな」

涙腺が緩む。
私は普段強がってるため、泣いてるところなんて見せられないから必死に我慢する。

キ「A泣け」

キヨくんは私の頭をポンっと叩き、そう言った。
なんかキヨくんがめっちゃかっこよく見えるんだけど。

こ「A今日は実況休みな」

こーちゃんは何が言いたいかよくわかんなかったけど、温かさは伝わってきた。

結局この日は朝までみんなで騒ぎ倒し、家に着いたのは午前10時だった。
家に着いて真っ先にみんなからのプレゼントを開けたのだが…。

フジくんは私の好きなブランドのピアス。
ヒラくんはウイッグとカラコンと衣装。
こーちゃんは腐ってるマンガ20冊。

問題のキヨくんからは、ピンクの封筒を渡された。
開封するとメッセージカードに「Aが本当に欲しいものあげたいから今度遊びに行こうな」と書かれていた。
意外とかわいいとこあるんだなアイツ。