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#21 -ヒラ- ページ21

ヒラくんに会いたいって言われたので、今からヒラくんの家に向かいます。


ヒ「A〜」

ヒラくんの家に着くとすぐ抱きつかれた。
いや、めっさかわいいよ?
私の理性が持たない((

『ヒラくん?』

ヒ「キヨと喧嘩しちゃったー」

ヒラくんはめっちゃ涙目だ。
まじかわいすぎるから。勘弁して。
…ん?ちょっと待って?

『キヨくんと“喧嘩”したの?』

ヒ「うん…。なんかね、最俺ハウスで、俺がサーモン食ってたらね、キヨくんがね、俺のサーモン食っちゃってね、そこは許したんだけどね、キヨくん調子乗っちゃってさぁ、俺のパソコンいじりだして、イタズラし出して…(ry」

“ね”と“、”が多い上、余計な情報も多い。
ヒラくんの壊滅的な語彙力の無さにびっくりしたが、キヨくんが悪いのはわかった。

『よし、キヨくんシメるか』

ヒ「捕まるよ…」

泣いてるのに冷静なのね。
1回キヨくん懲らしめるか。

『あ、もしもし?』

ヒ「え!?Aちゃん!?」

でた。ヒラくん時々“Aちゃん”呼びになるんだよね。
高校のときにAって呼ぶように訓練したんだけどな。

『キヨくん今から来るって』

ヒ「えっ!?何でそんなことっ!」

『ヒラくんが私に頼ったんじゃん。こうなることわかってたでしょ?』

ヒ「うっ…」

ヒラくんに誰かと喧嘩したと言って呼ばれるのはこれが初めてではない。
私は呼ばれる度に今回みたいに解決してきた。
だから、こうなることはわかってるはずなのだ。

ヒ「何も言えません…」

ほらね。最後はヒラくんが折れる。
いつもそう。テンプレのような感じだ。

ヒ「でもね、慰めてくれる女の子Aしかいないんだよ…」

そんなの、初めて聞いた。
もっと早く言ってくれれば、キヨくん呼ばなかったのに。…多分。

『ヒラくんかわいい』

私は感激のあまり、ヒラくんを抱き寄せる。
…ヒラくんも一応男なんだって思わせるような体つきをしていた。

ヒ「俺かわいくないよー」

ヒラくんは私の腕の中でバタバタしていた。

続く

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作者名:紫燕-sien- | 作成日時:2019年11月28日 12時

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