#15 -ヒラ- ページ15
私は今、最俺ハウスで22mmくらいある赤のカラコンを目にぶちこむのに必死です。
ヒラくんにどーしても、東京喰種の金木研のコスプレを見てもらいたかったのにーっ!
『な゙ぁ゙あ゙!入んねぇ!』
ヒ「A…?」
ヒラくんが引き気味でこっちを見てる。
ごめんねヒラくん。怖いよね…。
『金木研のコスしたのにぃー』
ヒ「何で東京喰種?」
苦笑しながら私の隣に座ったヒラくん。
てか、この部屋汚ねぇんだよ。
メイク道具が汚れる…。最悪。
『ちょ、頑張るから待って!』
ヒ「お…おう」
ヒラくんはガッツポーズを作ってそう言った。
あぁ…かわいい。
『あ、キタキタキタキタ!』
やっとカラコンが入った。
ようやくメイクができる。
ヒ「よかったねー」
サイコパスっぽいヒラくんも、普段のほのぼのしたヒラくんもなんか心が暖かくなるんだよね…。
-1時間後-
『ヒラくん見てー』
ヒ「んー?おぉ!」
私はやっとのことで金木のコスを完成させた。
なかなかの仕上がりだと思う。
ヒ「すごー!俺よりかっこいい」
いや、ヒラくんね…。ヒラくんはかっこいいんじゃなくて、かわいいだからね。
『ありがと。…ヒラくんもコスプレする?』
ヒ「っ!するっ!!」
きっとヒラくんは自分がかっこよくなると思って、コスプレするって言っているだろう。
…お前は女装だ。
さらに1時間後
『いいよ!ヒラくん!かわいいよ!!』
私はヒラくんを何枚も写真に収める。
持ち合わせの道具でのコスとは思えないかわいさだ。
ヒ「A…恥ずかしい」
『いいじゃん!かわいいじゃん!これから、みんな来るから見てもらって!』
ヒ「えぇ〜…」
ウィッグを取ろうとするヒラくんの腕を拘束し、最俺実写のネタになれば…と思いカメラを回し始めた。
最初に来たのはフジくんだった。
フジくんはヒラくんを見るなり「うぇっ!?」と言ったが、すぐに私の仕業だとバレてしまった。
次は、こーちゃん。
こーちゃんは、私が隠れ損ねたからすぐに私がやったとバレちゃって。
ずっと笑っていた。
遅刻してきた顔だけ野郎は、無反応。
さすが陰キャ。
カメラがなければ、反応などしない。
結局ヒラくんがかわいいということと、キヨくんはつまらないヤツだということがわかった。
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作者名:紫燕-sien- | 作成日時:2019年11月28日 12時