失恋確定演出【宮侑】

失恋確定9 ページ10

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「あ、紗綾ちゃん、こいつ私の幼馴染の宮侑。もう1人似た人がいるけどその人は宮治っていってこいつの双子なの」


「ふ、双子!?私生で見るの初めてかも」


もう侑ってばわかりやすいなあ。そんな目で紗綾ちゃん見ないでよ、バレバレだからさ
私がいるのに、まるで2人きりの世界みたいに見つめ合っちゃって、私の入る隙さえないよ


侑は確かに可愛い子が好きだけど、面食いというわけではなくて中身を重要視する方だと思う。今までもそうだったから。優しい子しか好きにならない。

多少性格が悪ければ私だって邪魔するかもしれないけど、皆良い子だから何もできずにいる。そう、きっと今回も。


そんなことを考えてれば2人の会話はどんどん進んでいく


「お、そんな美味そうな弁当つくれるんか？料理もできんやな」

「そ、そんなこと」



ああもう、早くしぃちゃん帰ってきて！私の存在忘れられてる！


願いが通じたのか


「A、ただいまー」

「あ、A、弁当俺のと間違えてたで」


「しぃちゃん、治！」



2人は私の救世主だよ！ありがとう！


「あれ？Aちゃん、2人の分もお弁当作ってるの？」


「え、ああうん。そうだよ、今日はね」



「まあそうなんやけど！………




俺、Aのなんかのより桜庭さんの弁当の方が食べてみたいんやって！」





シーン




一気に場が凍りついたよね。




「あの、宮くんそれはAちゃんに失礼なんじゃ…」


「は？宮それ本気で言ってんの？」


紗綾ちゃんがフォローを、しぃちゃんが怒りの声を侑にぶつける


なのに侑は、


「え？失礼って何がやねん、Aの弁当はいつも食ってるやろ、別にええやんか。Aみたいな可愛げのない奴が作った弁当より、可愛ええ子の弁当の方が嬉しいんやで！なあ、そうやろサム？」



「え？俺はAの作ったガッツリ食べられる弁当でええよ。てか逆にそっちの方がええ」


「ちょっと宮、それは流石にAに言い過ぎじゃな…「いいよ、しぃちゃん」、A！だって……」



わかってる、しぃちゃんも治も私のことを気遣っているのは

でも、



「ちょっと侑！あんたそれよくも人に言えたね、さいってー。どうぞこれから毎日紗綾ちゃんに作ってもらってくださいー。悪かったね、こんなガサツな弁当で！」


それは私がいわなきゃね

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