失恋確定演出【宮侑】

失恋確定11 ページ12

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はああ、なんであんなこと言っちゃったかなあ



−−−−そんなに弁当も私がマネージャーやるのも嫌だったんか！もうやらないから安心してよ！



てか、侑の前で泣くとか……ああぁ思い出すだけで恥ずかしい、もう皆の前に出られない！
クラスにたまたま人がいなかったから良かったけど。あ、でも人いたら私泣かなかったんじゃ……


ちなみに今私は音楽室にいる。音楽室と言っても今は使われてない旧音楽室。生徒はほとんどこの学校の隅っこの教室には来ないからよく1人になりたい時に来る場所だ。でも、この素敵な場所を知る人はもちろんいる。たとえば−−−




「あ、A、またここでボッチ飯してるんか？」



「わっ、びっくりしたー、いきなり声かけないでくださいよ、、、 北先輩」



「すまんすまん、ってA、お前……」



「先輩、駄目ですよ。女の子の目が腫れているのには触れちゃだめです。」



「あ、そうなん？でも瞼腫れてるのは異常やからちゃんと眼科行かなダメやで？」



「………そういう所も好きですよ、先輩」



先輩には適わないなあ。先輩といると、悲しいことがあっても、まあいいかって思えるの。安心感が湧いてくるの。本当に不思議だ。







「Aが、いつも手ぇ抜かんで全部一生懸命やってんの皆知ってんねんで」



先輩が独り言のようにぽつりと呟く



「へ？」



「慣れてへんマネ業も、他の部のマネージャーに聞いたり部員とコミュニケーションとったり、頑張ってたんずっと見ててん。大変でも人に絶対頼らんで1人でやろうとして、ほんま不器用やなって思ってた」



先輩、それは褒めてますか、貶してるんですか、

なんていう、いつもみたいな茶化しが声に出せなかった



「Aは、はっきり意見言えるタイプに見えて、全然そんなことないねんな。いつも人のこととか関係のこと気にして自分の気持ち隠してるん、見てて分かるわ」



「頑張ってるAに皆ほんまに感謝してんやで。不器用で絶対感謝を言葉にしない奴もおるけどな。そういう奴には多少仕返しくらいしてもええんちゃうか。だから……」





………… "泣いてないで笑っとけ、A"





はぁ、やっぱり北先輩には適わないなあ



「はい……！」



「やっぱAは笑ってる方がええよ、じゃあ、鐘鳴るから後でな、マネージャーまたよろしく頼むわ」



もう、さっき言ったことなんて知らない
絶対マネージャーやってやるわ

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