41話 ページ41
暗い部屋でぼーっとソファーに座りながらいろんなことを考えた。
家事も全然手に付かへんくて、付き合っとる以前に居候させてもろてる身からしたら申し訳ない。
そろそろ、帰ってくる頃やな。
今日は仕事は半日で終わり。そこからは侑と会ってくる、と言っとったんは覚えとるけど、何時に帰ってくるかまでは聞いてへんかった。
でもまぁ、そんな遅くにはならへんやろ。
あの宮の性格やし、外でご飯食べて帰るってなったら必ず連絡入れるはずやし。
アタシは未だ何一つ通知を表示する気配のないスマホの液晶を見つめる。
あの後、いろいろ考えた。調べもした。
やっぱし、恋人同士になったらキスはするもんやねんて。
そんなムードになったことすらないで、アタシらは。
はぁ…と大きめのため息は、部屋に響いてよく聞こえる。
アタシかて、こんなしょーもないことで悩みたないねん。
悩んでてもしゃーない、アタシと宮が付き合っとる事実は変われへん。
そう思って立ち上がって、電気をつけて冷蔵庫を開ける。
あぁ…早くこのマロニーちゃん、消費せなあかん…。
消費期限になんや問題はないのにそう思うのは、これがこの前の“浮気疑惑事件”のあった日に上部の空で買ったマロニーちゃんやからかもしれへん。
マロニーちゃんでできるレシピを何個か頭の浮かべながら冷蔵庫の中にある食品たちを眺めていると、ガチャリと玄関の扉の開く音が聞こえて宮のおかえりを告げる。
ぁ…帰ってきたんか。
若干気まずさを感じながらも、おかえりーといつも通り話しかける。アタシだってこんな辛気臭い顔しててもあかんしな、つとめて明るく。
でも何故か宮の顔が真剣そのもので、え？と小さく疑問の音が溢れた。
なんやねんその顔、待ってなんか怖いで。
宮？と言う前に、宮がアタシの腕を掴んで冷蔵庫の扉をバンッと閉める。
困惑気味のアタシをベッドルームに引きずっていく宮を後ろから見つめてても、その真意はわからへん。
なんか…怒っとる？なんで？
ちょっと躓きながらもベッドルームの前まで連れてこられたアタシは訳もわからずに宮？と一度名前を呼ぶけど、宮は振り返りもせずに暗いベッドルームの中へ足を進めた。
それから強く腕を引かれて宮のベッドの方に倒れ込む。
「な、何！？突然なんなんよ！」
「…やかましい、黙っとけ」
「ッ…」
威圧感のある声。久しぶりに聴いた。
まとめ上げられた腕を振り解こうと必死になるけど、流石に男には勝てへん。
アタシのシャツの中に滑り込む宮の手がやけに冷たく感じた。
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松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます！！最近私生活も落ち着いてきたので、今日更新予定です！ (8月5日 17時) (
レス) id: 480ed93775 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 久しぶりにこの神作品開いたけどやっぱり神作!!主様のペースでゆっくり更新続けて欲しい!!まぢ応援してます!無理は禁物!! (7月31日 11時) (レス) @page45 id: 7e78e362e0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 雷さん» 大丈夫です。ありがとうございます頑張ります！ (2022年8月12日 10時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
雷 - 松々先輩『ありがとうございます頑張ります』が癖になってますけど大丈夫ですか？ (2022年8月12日 10時) (レス) @page5 id: 1c759860fa (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます！頑張ります (2022年8月7日 0時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
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