34話 ページ34
幾分かマシになってスッキリする頭を持ち上げて、昨晩の自分の行動に頭を抱える。
弱ると幼稚臭くなるとか言うけど、アタシちょっと精神年齢若返りすぎちゃう?
昨日何したっけ…えーっと…。
確か宮がお粥作ってくれて、それ食べて…からの記憶がない。
なんか言ってもーた気がするけど、朦朧としてて何言ったんかハッキリ思い出されへん。
…けど。
「なんかめっちゃ恥ずかしいこと言った気がする…」
それ故に頭を抱えているこの状況も、かなり大人として恥ずかしい。
悩みの種である宮は書き置きを残して既に仕事に行っとるから昨日何があったんかは全然わかれへんし、多分この場におったとしても聞かれへんかった。
朝一の目覚まし用コーヒーを淹れながら悶々と昨日のことを考えていると、コーヒーを半分ほどこぼしてしまった。
「はぁ〜…」
ダメダメやん、アタシ。
恋やなんやでこんなんなってまうとか、高校生やあるまいし。
それにアタシがなんか言っとったとしても、宮には好きな子おるんやし。
そう思うと、自然とあの可愛らしい女の子が脳裏をよぎる。
……ほんまに、かわええなぁ。
アタシと正反対や。
ということ諸々を考えると、アタシがあの子から宮を略奪するとか無理な話やし、あんま考えてもしゃーない。
「…とは、思うんやけどなぁ」
どーしても思い出してしまう、あの宮の顔。
昨日のあの顔はほんまに優しそうやったし、お粥も美味しかったし…。
学生時代の宮治ファンを思い出して苦笑する。
確かにあんなカッコええ優良物件、なかなかないで。見る目あるな、高校生の割に。
と、こんなふうに宮のことを考えながら家事しとると、そろそろ宮帰宅の時間に。
今日のご飯の材料もまだあるし、買いに行く必要ないな。
冷蔵庫を覗き込んでそんなことを考えていると、ただいまー、とよく通る声が聞こえた。
「おかえり〜、今日何がええ?ご飯、作ろうと思って…」
「なぁA」
「ん?」
なんや突然真面目な顔して。
不思議に思って首を傾げると、そっと宮がアタシの顔に手を伸ばして頬を撫でた。
「病み上がりやねんから、大人ししとけって言ったやん」
「そ、れは…そうやねんけど」
なんか距離近ない?
仮にも好きな人なわけで、アタシも一応女な訳で。
こんなことされたら、ドキドキしてまうやん。
勝手に気まずくなって目を逸らすと、宮が驚き発言をする。
「彼氏の言うことはしっかり守るもんやで」
…ん?彼氏?
ってことは…宮アタシの彼氏…!?
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松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!!最近私生活も落ち着いてきたので、今日更新予定です! (8月5日 17時) (レス) id: 480ed93775 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 久しぶりにこの神作品開いたけどやっぱり神作!!主様のペースでゆっくり更新続けて欲しい!!まぢ応援してます!無理は禁物!! (7月31日 11時) (レス) @page45 id: 7e78e362e0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 雷さん» 大丈夫です。ありがとうございます頑張ります! (2022年8月12日 10時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
雷 - 松々先輩『ありがとうございます頑張ります』が癖になってますけど大丈夫ですか? (2022年8月12日 10時) (レス) @page5 id: 1c759860fa (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!頑張ります (2022年8月7日 0時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
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