24話 ページ24
なんやかんやで始まった鍋パ。憂鬱なんはなぜかアタシが宮侑の目の前の席に座っとること。
アタシはキッチンで立ち食いするって何回も言ったのに、及川さんが聞いてくれへんかった。クソ、この鰹節がッ!
ちょっと居心地悪いです感を精一杯出しまくりながらエノキに口を付けようとすると、及川さんがアタシに話題を振ってきた。
ちなみに既に同棲しとる理由は話しとる。
「Aちゃんってさ、彼氏いるの?」
「おったら仮にも男と同棲してません」
「あはは、だよね〜。て言うか、学生時代から思ってたけどモテるでしょ?」
合コンでよくおる人みたいですけど、と宮侑につっこまれる及川さん。
まぁアタシやからええけど…。
「モテてたらしいですけどね、よぉ知らへんのですよ。マネで忙しかったんで」
「あっ、そーなんだ?噂とかもなし?」
「噂はありましたよ。双子と」
そんな迷惑な話あります?と言うと、なんでやねん!と宮からつっこまれる。
いや、だってアタシそれでかなり苦労してきたで?あんたら知らんかもやけど。あ、マロニー美味い。
…木兎さんと影山くんのお酒、もう無くなりそうやな…。
そう思って缶ビールをコップに注ぐと、及川さんがニコニコとこちらを見ていることに気がついた。
「Aちゃん、すっごい可愛いし家庭的で最高だね!及川さんと付き合おうよ!」
「機会があればー」
「超テキトー!」
いやいや、仮にもプロバレー選手やで?しかもアイドル級のイケメンセッター。誰がこんなんと付き合えんねん。釣り合わへんにも程があるやろ。
機会っていつなのー?と訊いてきた及川さんをテキトーにあしらうために来世ちゃいます?と答えて宮とシイタケ争奪戦を繰り広げる。
アタシのシイタケやぞ!!手ぇ出すなや!
結果的にシイタケ争奪戦は負けた。
落ち込んどると、お皿にひょいっとシイタケが入れられる。
「…宮侑。ありがとう」
「なんや、その宮侑って。フルネームやん」
「いや、なんか学生時代からアタシ嫌われとる感じして…ちょっと距離感じとったから」
「あー…」
すると、苦虫を噛み潰したような顔をした宮侑はホンマごめんなー、と顔の前で手を合わせる。
「俺目当てか思うやん。でもA、めっちゃ仕事してくれたし感謝しとるで」
「いや、別に今はなんとも…」
「せやったら、サムと区別するために下の名前で呼んでや!」
ええけど、と言うと、よろしくな!とバシバシ背中を叩かれる。めっちゃ痛い。
ボソッと宮が、なんで急に仲良なってんねん…と呟いたんが聞こえた。
なんや、酔っとるんか?
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松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!!最近私生活も落ち着いてきたので、今日更新予定です! (8月5日 17時) (レス) id: 480ed93775 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 久しぶりにこの神作品開いたけどやっぱり神作!!主様のペースでゆっくり更新続けて欲しい!!まぢ応援してます!無理は禁物!! (7月31日 11時) (レス) @page45 id: 7e78e362e0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 雷さん» 大丈夫です。ありがとうございます頑張ります! (2022年8月12日 10時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
雷 - 松々先輩『ありがとうございます頑張ります』が癖になってますけど大丈夫ですか? (2022年8月12日 10時) (レス) @page5 id: 1c759860fa (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!頑張ります (2022年8月7日 0時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
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