23話 ページ23
「なぁ、ちょっとええ?」
ある日夕飯の支度をしていると、宮が突然話しかけてきた。
なんや?と返すと、これからツムが押しかけてくるかもしれへん、とか言いよる。
…は?意味不明やねんけど、待って。
え…?と小さく絞り出した声は宮の声に負けてしまった。
「なんか勝手にな、すまん」
「来る、って…ここに?え?」
宮のスマホの画面を見ると、何やらグループが作られているらしく、そこでここに来ると言う話が出ている。
えぇーっと、メンバーは…。
えぇっ!?こ、これめっちゃ凄、は?
驚いて皿落としそうなった…。
ええやんな?と言う宮はなんでアタシに許可取るん?ここ宮の家やで。でも…。
「宮侑も来るん…?アタシちょっと苦手やねん…」
「…知っとる」
知っとるんかい。
ジトッと湿った目で宮を見ると、しゃあないやん、と宮も眉を寄せる。
でもこの人らはアタシらが同棲しとるって知っとんの?
不安そうな目をしていたのか、宮はアタシを見て大丈夫や、と言う。
何が大丈夫なんか説明していただきたい。
まぁええわ、噂が立って困るような相手ちゃうし…困るっちゅーたらこいつの片割れとかちゃう?
「現役のスポーツ選手が腹一杯なるくらいの料理作ればええんやろ、任しとき」
「頼もしいなぁ」
「これでもバレー部のマネしとったもんで」
鍋とかでええんちゃう?
それなら手間も省けるし、野菜ならいっぱいあるし。
鍋決定やな、と冷蔵庫を開けて頷いていると、ピンポーンとチャイムが鳴る。予定よりちょい早いけどまあええか。
「はーい」
「えっ、A!?」
「Aちゃん!?」
「え?」
なんやこの驚き方…アタシがここに住んでること知らんみたいな…。
もしかして宮言ってへんかったん?まあええわ。
そう思って部屋に上がらせると、早速鰹節から予期していた質問が飛んできた。
あんたわかりやすいなぁ。でも近くで見てもやっぱりイケメンやわ。
「Aちゃんって付き合ってたりするの?」
「付き合ってへんわ。変なこと言うなぁ」
「いやいや変なの付き合ってないのに同棲してる2人だからね!?」
相変わらず距離感バグってるよ!と言う及川さん。
そういやアタシと喋ったことあんまないよなぁ。合宿の時もなるべく話さんようにしてたし。
今回を機に喋ってみるのもええかもしれへんな。とりあえず鍋を用意しながらおさらい。
あのあんま喋らん子は元烏野高校セッターの影山くんやろ。
その横に座っとる食えないイケメンが及川さん。やかましいんが木兎さん。
それから片割れの宮侑。
OKちゃんと覚えとった。
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松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!!最近私生活も落ち着いてきたので、今日更新予定です! (8月5日 17時) (レス) id: 480ed93775 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 久しぶりにこの神作品開いたけどやっぱり神作!!主様のペースでゆっくり更新続けて欲しい!!まぢ応援してます!無理は禁物!! (7月31日 11時) (レス) @page45 id: 7e78e362e0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 雷さん» 大丈夫です。ありがとうございます頑張ります! (2022年8月12日 10時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
雷 - 松々先輩『ありがとうございます頑張ります』が癖になってますけど大丈夫ですか? (2022年8月12日 10時) (レス) @page5 id: 1c759860fa (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!頑張ります (2022年8月7日 0時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
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