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ただいまー、と伸びた声が玄関から聞こえた。
私は急いで二階から降りて、みんなを迎える。
「おかえりみんな!!テスト、1日目どうだった?」
「Aちゃんに教えられたところが出たよ!!」
「良かった〜!トド松はバッチリだね!」
1日目の教科は、トド松が得意としていたものと苦手で昨日ずっと勉強していた教科だった。
苦手さえ乗り切ればあとは平気よね!!と笑顔で言えば、そうでもないよー、と謙遜しているのか、トド松は苦笑いで答える。
さて、他の六つ子は…。
「…ど、どうしたのみんな…」
「俺……Aと結婚する…!」
「おそ松……?」
ギュッと手を掴んで、真剣そうな顔で私の顔を覗き込んだおそ松。
え、何ご褒美ですか?私今日死ぬの?本望。
何言ってんのおそ松兄さん!とチョロ松がおそ松を引き剥がし、ごめんね、と申し訳なさそうな顔をした。
いえ、ご褒美でしたので。
「みんなAちゃんのお陰で赤点は免れたよ…」
「え、あ、赤点……」
そんなひどい状況だったのか、六つ子よ。
明日の教科の重要なところを纏めた紙を見せれば、仕事できる女の子好きだよ!!と十四松が私の頭を撫でた。
待って鼻血出して死ぬから。天使に頭撫でられた…あ、昇天?
「とりあえず、ここのポイントさえ押さえれば解けない問題は…完全にないとは言い切れないけど、ほとんど解けるよ」
「ちょ、まって…ちょっと寝ていいか……?」
私に制止の声をかけたのは、目の下のクマを作っているカラ松だ。
確かに六つ子は満足に寝てないよね……一回寝てからまた今晩始めた方が良いかな?
良いよ、と言えば、ぞろぞろと布団に潜り込んで行く六つ子。
なんだこの光景は……私、前世で世界かなんか救ったかな。
夢に何回も見た、六つ子が目の前で寝ている光景。え、何神様好き。
「……私は起きた後のご飯でも作るかー…」
腹が減っては戦はできぬって言うほどだし、やはり勉強においてもしっかりとした食事は大事だ。
朝ご飯は絶対に抜いちゃいけないし、ご飯を食べることによって脳が活性化されて頭の回転が良くなる。勉強には効率的。
ただ、お腹いっぱいになっても眠くなる物質が分泌されるかなんかで、やっぱり腹八分目って大事。
「さて……何作ろっかな〜」
「あらAちゃん、ご飯なら私が作るわよ?」
「でも、松代さん…」
「それに貴方も寝なきゃ!ずっと起きてたでしょう」
そう言って笑う松代さんに、すみません、と頭を下げて六つ子の部屋の前を通りかかった時。
グッと体が引きずりこまれる。
えっ、何。やっぱり死ぬの?
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松々先輩(プロフ) - 月花さん» ありがとうございます!!これからお話は急展開…できればいいな、と思います!頑張ります!! (2020年10月5日 0時) (レス) id: 884552bd5f (このIDを非表示/違反報告)
月花 - すっっごい面白いです!頑張ってください! (2020年10月4日 23時) (レス) id: 23cb55ce5b (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - Rain☆さん» ありがとうございます!!了解です!頑張りますね! (2020年5月14日 22時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - 一松!!もう本当に尊いです!一番の推しです!更新頑張ってください! (2020年5月14日 14時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
なー。(プロフ) - ですねー、おそ松さんも3期期待です! (2019年12月11日 18時) (レス) id: 13b122a5bb (このIDを非表示/違反報告)
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