Thirteen episodes ページ15
「ト、ド松…?」
「ごめん、ごめんねAちゃん……」
そんな気ないんだよ、と言うトド松の声は少し震えていた
そんな気ないって、本当?
「カラ松兄さんの物だから…て出しちゃいけないのに…ごめんね」
そんなこと、と言いかけてやめる
カラ松に好きと言って欲しいのにそんなことないと言って仕舞えばトド松の決意が無駄になる
そんなことはあっちゃいけない
「トド松…」
「………………」
長い沈黙が続き、外の雨脚もだんだんと強まってくる
「遠く思い出をかすめていた」
「えっ……」
「それは近くても遠い存在で、僕は近づくことすらできない」
カラ松が好きな本の冒頭だ
昔よくそれについて話してくれた
あの頃が懐かしい
あの無垢な笑顔をもう一度私に向けるのはいつだろう?
もうこないのだろうか?
カラ松の心に会いたくて、会いたくて、でも会えなくて
もう追うのはやめようか、諦めてしまおうかと思った夜もあった
でもそれでも好きだから____
そんなことないよ、って自分に言いつけて耐えた
「ごめん、ごめんトド松…私…」
カラ松は諦められないの
それを察したように、もう一度ごめんね、と言って私を強く抱きしめたトド松の涙が私の肩をじわじわと濡らしていった
まるでそれは心のようで
「トド松………」
ただ一人、それを見ていて
私と目があった人物がいる
『愛せなくて、愛されないんだよ…僕は』
そう言っていたその人は、カラ松とよく似ている
「…………一松、今から家これるかな?」
「…は、なんで僕」
話すことがあるの、と一松を家に呼び出す
しばらくして家に来た一松に単刀直入に聞いた
「一松、私のこと好きでしょう」
ごめん一松。私可愛い女の子じゃないんだ
気づかないふりなんて無理。気づいてしまった
可愛くなくてごめん
「……え、なn…」
驚いて口を開いたままにする一松をじっと見つめる
するとパッと目をそらされてしまった
「……あ、の…僕……」
「あ、良いの、違うなら。ただ、辛くないかな、と思って」
好きな相手は自分の嫌いな奴のことが好きで、そいつは好きな相手に好きと伝えない
それでも好きと言い続ける相手
見てて痛々しいし悲しい
それでも自分は好きとも伝えることができない
「…………好き、だって言ったら……」
俯いたまま一松は言った
「付き合ってくれるわけ…」
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- 恋愛運: ★★★☆☆
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松々先輩(プロフ) - 餅松さん» ありがとうございますwこれからどんどん物語動いていきますので、よろしくお願いします! (2018年12月15日 16時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
餅松(プロフ) - おお…おおおお…神だ… (2018年12月15日 13時) (レス) id: da1a8490cf (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 色松推しのウオタミでボカオタでアニオタさん» オリンピックギリギリ届かずレベルですねー……忘れるためにしていた新体操がここまで上手くなるなんて皮肉なものですねw (2018年10月22日 1時) (レス) id: bf59551678 (このIDを非表示/違反報告)
色松推しのウオタミでボカオタでアニオタ - スゲーっすね!!夢主ちゃんはオリンピク出てるんですか? (2018年10月22日 0時) (レス) id: 61be67dd50 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 色松推しのウオタミでボカオタでアニオタさん» そうなんですね!夢主ちゃん有名な新体操選手です!!そこから体育教師になりました! (2018年10月19日 23時) (レス) id: bf59551678 (このIDを非表示/違反報告)
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