きっと君のおかげだから ページ41
順平side
酷く、体が重かった
眠くて仕方がなくて、目が開けられなくて
暗闇の中で、僕はただ1人立っていた
不思議と怖くはなかった、ただ、進む方向がわかっていると言わんばかりに
体は闇の先へと進んでいく
その先に何があるのか、そんなことは分からない、けれど止まらない体に流されるまま
足の動くまま
だが、突然僕の体が止まった
陽だまりのような温かさが体を包んで
僕の進行を阻むように体に腕を回される
『順平、行っちゃダメだよ』
その声が聞こえた気がすると共に、僕の意識に光が差し込んだ
※
※
｢お、目が覚めたか。2日は起きないと思ってたが…凄い治癒力だな｣
目を開いて真っ先に入ってきたのは、僕を覗き込む家入先生の姿
力の入りにくい体をゆっくりと起こして当たりを見渡せば
そこが治療室のベットであることに気がつく
｢…僕……なんで…｣
｢覚えてないの？君、自分の毒か体に回って死にかけてたんだよ。それを柊が治したんだ、私が着いた時には完全に毒抜きが済んでた｣
｢Aが……、そうだ、Aは、Aは大丈夫なんですか？！｣
｢落ち着け、柊なら今君のお粥を作ってるよ、ずっと離れないから診察の邪魔だと言って追い出したんだ｣
先程まで見ていたあの暗闇の景色は夢だったのか、それとも俗に言う死の堺だったのか
けれど、僕を引き戻したのは紛れもなくAで、今はただ、Aに会いたかった
そして時を待たずして彼は、治療室の扉を開いて現れた
彼がその顔をあげた途端、蜂蜜色をした金の瞳が丸くなる
『…順平……起きて…大丈夫なの…？』
｢う、うん…大丈夫だけど……お盆落として…｣
『〜〜ッ！…ぅ…うぁああああああッ！！』
｢えっ、ちょっ？！｣
落ちたお盆も割れた器も無視して、Aはボロボロと涙を流しながら
半ば突っ込むように僕に抱きついてくる
家入先生はその様子をみてため息を着くも、｢後で片付けとけよ｣とだけ言って
部屋を出ていった
この状況を打破する第三者がいよいよ居なくなった中
苦しいほどに抱きついてくるAの背中をさする
｢えと…A、ちょっと苦しい…かな…｣
『んぐ…うぅ……ごめ、もうちょっと』
少し力をゆるめるものの、一向に離してくれる気配のない彼の様子に息を着く
まるで子供が泣きじゃくるように嗚咽を漏らしながら泣き止まない彼に
どう声をかけようかと宙を仰ぐ
そして覚悟を決めてから、僕は口を開いた
幸世ノ形→←Q、ちょっと興奮しましたよね？ A、うるせぇ不可抗力だ
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紅丸(プロフ) - arnkm46561さん» リクエスト承りました！何件かリクエストが溜まり次第一気に書かせていただきます！ (2021年3月9日 7時) (
レス) id: c6adbfb1eb (このIDを非表示/違反報告)
arnkm46561(プロフ) - リクエスト失礼します！ 一つ目 夢主くんの女体化&猫耳 が見たいです！無理なら構わないです！ (2021年3月9日 7時) (レス) id: 01b2c0f9b6 (このIDを非表示/違反報告)
垢なし - 自分も何週間前にありました！。吐きそうなくらい緊張しました！((おい。受験頑張ってください！ (2021年3月4日 21時) (レス) id: 5f562d56d2 (このIDを非表示/違反報告)
うんうん - いってらっしゃい！です！私は来年ですが頑張ってください！ (2021年3月4日 20時) (レス) id: 64517bd580 (このIDを非表示/違反報告)
武闘派インドア(笑)(プロフ) - 私もです！！お互いに頑張りましょうね！！ (2021年3月4日 19時) (レス) id: a437784ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅丸 | 作成日時：2021年3月1日 20時
