009 豆鉄砲 ページ10
Aside
赤葦「俺も皿洗うよ」
『いいの！？ありがと！』
じいちゃんの野菜で作った鍋をしっかり完食し、鍋や取り皿を洗っていたとき、 俺も食べたし、任せっきりってわけにはいかないから って、京治が皿洗いを手伝ってくれた。
正直皿洗いってめっちゃ疲れるから、人手が増えるのはありがたい。
赤葦「おじいさんの野菜もだけど、Aの料理もめっちゃうまいよね。」
『そう？』
皿を洗いながら、京治は褒めてくれた。
でも実際、じいちゃんの野菜が美味しいのは前提条件として、私自身は料理の腕はあんまり上がっていないと思う。
赤葦「中2のとき？その時もうまかったけど、今の方が美味しくなったと思う。」
『あ〜。あの時は家庭科の教科か、ほんの一部のばぁちゃんのレシピしかみてなかったからね。』
いまは大体作れるし、図書館で本借りたりしてるからレパートリーも増えた。
赤葦「慣れてきて上手くなったのかもね。」
慣れてきて上手くなる……というのは確かにそう思う。
『料理とスポーツは同じかな。』
スポーツも慣れたら技術が発展してくし。
赤葦「それは……どうだろ。……でも、そうかも。」
あはは と屈託なく笑う。感覚的にも、当てはまるところがあったんだな。
赤葦「……なんか着信ならなかった？」
『え、まじ？』
そんなの聞こえたかなぁ と机に置いてあるスマホに目を向ける。画面に灯がついているので、何かしらの連絡がきたのだろう。遠くから見てみる。
孤爪研磨
遠くからだけれど、そう書かれた名前からメッセージが来ていた。
そう言えば、京治に孤爪さんのこと言ってなかったな。心配させたくないし、一応、言おう。
赤葦「文さんから？」
『いや、違う友達……？クラスメイト？』
赤葦「え」
豆鉄砲を喰らった鳩のような、驚いた顔をして口をぱかりと開ける京治だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し60145号(プロフ) - 面白かったです (4月14日 0時) (
レス) id: 36ec4df090 (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - ちょー面白いです！！ずっと追わせていただきます！！応援してます！！ (4月1日 19時) (レス) @page28 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
( •∀︎•` ) - 文章が詰まりすぎて読みにくいです。もう少し行間空けたほうが読みやすいと思いますよ。 (3月29日 8時) (レス) @page5 id: fc8af0127f (このIDを非表示/違反報告)
ベル - 読んでいてとても面白かったです‼︎更新待ってます‼︎‼︎頑張ってください‼︎ (3月27日 12時) (レス) @page21 id: d6d89fc12c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：裏翠 弥霖 | 作成日時：2024年3月5日 8時
