隣の孤爪くん。

049 勝敗 ページ50

トラside


in宮城




研磨「……」

トラ「？どーした研磨」


練習試合I日目が終わり、バスに乗って宿舎に帰る最中だった。

　
研磨「なんでもない……」

トラ「(絶対嘘だな)」



　
　ずっとスマホとにらめっこして、何か迷ってるように見えた。





クロside


ずっと研磨がバスの中でスマホをみて顔を顰めてる。

え？何してるんだろ


　と思って横目で研磨のスマホを見てみた。



夜久「何見えた？」


　どうやらやっくんも気になっていたらしい。


　そう聞かれたので

　クロ「Aちゃんにメール送ろうか悩んでるらしい」

　夜久「あ、まじか」

　クロ「忙しいかな……とか柄じゃないけど考えてそーだな研磨」

　夜久「伊勢さんなら返してくれそうだけどなぁ」

　クロ「いやいや。絶対返すから。あの子。」

　夜久「たしかに。素直じゃないなぁ……」


　＊ ＊ ＊


　in兵庫

　

樹「(おかしい。おかしい。)」



　さっきとは格段に、ラリーが続くようになって違和感に気づいてもうた。


　あのIゲーム目の実力じゃせいぜい、ストレート勝ちできると思っていた。


でも2ゲーム目は、取られてもた。30点先に取ったのが伊勢サンやったし、しかも失点は自分のミスやったからしゃぁないと完結。



これは多分取れたはずのゲームやったから、次はいけると思うたわ。

　そう言うこともあるし。




　

　
いや、、、でも違う……



樹「(伊勢サン……ほんまヤなところにヤなタイミングで返してきはる。)」





自分が賭けに出たタイミングで的確にそれを阻止する手をさっきから打ってる気がする。


せやから何回も決められない。



長くて速いラリーをしてる途中にショートをバンバンうってくるから警戒せなあかん。そっちでさっき失点しとるからな。

ほんで少しでもショートや別のエリアに気を取られた瞬間逆サイドに打たれる。


力も速さも変わっとらんのに。

　


　さっきまでならもっと単純なプレーやったのに。

　

　
　ただ返球することに努めてただけやったプレーが、こうも適応しただけで頭脳心理プレーになるか？









　
侑「……樹」

　

「は。初見殺しや。」




　

3ゲーム目、ウチは21対19で負けた。
　



ーーーーー
つづきは後でつくります

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