014 意地と圧倒 ページ15
クロside
「きれーだ。」
すごく小さい声で、聞き逃しそうなほどだった。でも俺はその研磨の声を聞き逃さなかった。
研磨が使う『綺麗』という言葉はゲームのグラフィックだったり、キャラクターデザインに対してしか聞かない単語だから、その単語が出たことに驚いた。
何に対してかは確証はない。ただ十中八九、Aちゃんのことだろうな。
佐紀「お願いします。」
『お願いします。』
俺はただ、研磨とAちゃんがこの先も続いてくれることを願うばかりだ。
＊ ＊ ＊ ＊
文「いい戦いだ〜」
黒尾「おぉ……すげぇ」
時は流れ、セットカウント1対1
先にAちゃんがゲームを先取し、負けじと佐紀が追いついてきたかんじだ。
佐紀は破天荒で、難しいことは考えず力でねじ伏せる系のプレースタイルだ。ただ、自分が気持ちよく打つためだけにやってるみたいな。
スポーツは違えど、木兎に近い、スパイカータイプだ。
一方Aちゃんは研磨に近い、セッタータイプてきなんだろう。一つ一つ丁寧かつ、フルで頭を回転させて相手を落とし込めるスタイルなんだろうな。
と、2セット見ていて思ったことだ。
研磨「伊勢さんは大会で入賞してるの？」
文「あ〜」
なによりベスト15と張り合う実力。しかも2年生。
朝礼で表彰されてるのをみたことがないから、入賞はしてないのだろう。なんで入賞してないのかわからないが、予選はすぐにクリアできそうだなぁとは思う。
文「してない。」
黒尾「まじで？」
研磨「え？」
どうやら、俺が朝礼で聞き逃していたわけではないらしい。バドミントンすげぇ。なんでこれで勝てないんだろ。
文「フツーにやったらAは負けないよん。大会に出てないだけ。」
研磨「なんで……？」
なんで？の先を訊くことなく同時に、ドン と床に羽が勢いよくぶつかる音がした。
黒尾「わぉ」
思わず声が出る。佐紀が、線ギリギリに強い強い勢いを持った羽を落とす。
圧巻。
その一言で表せるほどのプレーだ。
Aちゃんも取れそうではあったけど、後半歩届かなかった。
『これがヤなんだよな……』
佐紀「ふふっ、もっと敬いたまえ」
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名無し60145号(プロフ) - 面白かったです (4月14日 0時) (
レス) id: 36ec4df090 (このIDを非表示/違反報告)
ナノハナ - ちょー面白いです！！ずっと追わせていただきます！！応援してます！！ (4月1日 19時) (レス) @page28 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
( •∀︎•` ) - 文章が詰まりすぎて読みにくいです。もう少し行間空けたほうが読みやすいと思いますよ。 (3月29日 8時) (レス) @page5 id: fc8af0127f (このIDを非表示/違反報告)
ベル - 読んでいてとても面白かったです‼︎更新待ってます‼︎‼︎頑張ってください‼︎ (3月27日 12時) (レス) @page21 id: d6d89fc12c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裏翠 弥霖 | 作成日時：2024年3月5日 8時
