番外編�� ページ42
*
悟くんは忙しいから、基本的に広いマンションに一人きりが多い。だから、このマンションは高専から近い場所に借りているし、何かあった時のために高専とすぐに連絡を取れる連絡機器まで置いてくれている。
時折顔を出してくれる補助監督さんとお茶をして、悟くんの無茶に頭を下げていた。
『僕ねぇ、最強だから何かと狙わてんの。最悪、Aも狙われてしまうかもしれないから、安全を期して、ね。ま、僕が守るから安心して。このマンションには結界も入ってるしね』
『？？？』
『ま、頭の悪いAチャンにはわかんないかな。いいよ、わかんなくて』
呪術界のことはわからない。
軽く説明はしてくれたけど、最終的に「いいよ深く知ろうとしなくて」の悟くんの言葉に詮索することをやめていた。
その日は一人で、海外に出張に行っている悟くんと電話を終えた。と、そこでピンポンとなるインターホンに、玄関に映った人物に目を開いた。
「……よっ。来てやった」
「硝子ちゃん、いらっしゃい」
酒瓶を両手にやってきた彼女を部屋の中に上げる。
硝子ちゃんは悟くんがいない時によく訪れる。毎回お酒を片手に。悟くんは呑まない人だから、よく彼女と呑んでいる。
きっとこうして悟くんがいない日にやってくるのは、悟くんに頼まれているんだろう。仕事はしているもののこのマンションから通える距離。悟くんから無理を承知でこのマンションで暮らすことを要求された。だから、大学の友達は近くにはいない。
「あのクズと結婚してもう6年？」
「そうだね」
空っぽの酒瓶が3〜4本並ぶ。
一定量を超えると酔ってしまうけれど、まだこれは序の口だ。新しく酒瓶の蓋を開けて、硝子ちゃんのコップに注ぎ入れる。
「釘崎から聞いたよ。この前一年と出かけ先であったそうだな」
「うん。みんないい子だね」
「もうちょっと呑む？まだいけるでしょ」
「いけるいける。パーっと呑もう！」
「酔ってるだろ」
ほんのり赤くなった頬。
再びピンポンと鳴り響いた部屋に、うつろな足取りでインターホンの画面を確認した。
「早く開けてー」
まだあと二日は帰ってくる予定ではなかった。
白頭に、「悟くんだー」と言いながらフラフラと玄関に向かった。
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沙羅(プロフ) - お疲れ様でした！完結おめでとうございます（＾ω＾）長い間読ませていただきました。番外編楽しみにしてます！甘々な展開、期待しております！ (2021年4月19日 22時) (
レス) id: f64d60a5d5 (このIDを非表示/違反報告)
踊る宝石(プロフ) - はじめまして！本当にこの作品大好きです。番外編がこれから少しあるんですかね？更新楽しみにしてます！ (2021年4月19日 1時) (レス) id: 7183f6d526 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 美桜さん初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年4月14日 21時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
飼口(かいぐち)(プロフ) - 一人称が僕になってる…！てことは夏油はこのときにはもう…？ (2021年4月13日 21時) (レス) id: 57441fdd79 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 美波さん初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟でお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。楽しみにしてます。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2021年4月4日 19時
