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悟くんの通う呪術高専。
4年制の高等専門学校。普通の学校に通う私は一足先に高校生を卒業した。4年制の大学に進み、頑張って資格を取得し、あっという間に卒業式。
悟くんとは相変わらずだった。
彼の命令で、もう私と彼の間に使用人と主人という関係はなくなり、恋人という関係性が生まれた。それなりに、関係は順調、だと思う。
先日、五条家に行った時聞かされた呪術と呪いのこと。それを悟くんに聞いたら彼はとても怒っていた。私には話すつもりはなかったのだと。
だから、悟くんが高専では呪術でなく、魔法について学んでいると今まで嘘をついていたらしい。
「いや〜、やっぱ水瀬さん綺麗だよなぁ」
「あはは……、そんなことないですよ」
「婚約者さえいなければ狙ってたのに」
にっこりと笑って、記念写真をお願いされたため一緒に撮っていた。携帯が音を立てて、確認すると悟くんで。「くっそ広い。どこだお前」と聞かれて、大学と答えると「正確な場所だよ」と半ばキレ気味だった。
『お兄さん、すっごいイケメン!』
「……悟くんこそ、どこにいるの?」
『お前の大学』
もらった花束を持ち、片手に携帯で彼と話しながら足を進めた。ゆっくりと進み、中庭に出る。高身長、白髪の悟くんは、本日の主役でもないのにより一番目立っていた。
彼に群がる女の子。悟くんは私を見つけると、払うように女の子たちの群れから抜けて私のところにやってきた。
「やっぱ僕が選んだ袴が一番可愛い」
「そう?ありがとう」
「はぁぁぁ、なんで僕の彼女こんなに可愛いんだよ」
しっかりと手を繋いで、大学の校門に歩いて行く。身長が高く、顔の整っている彼はよく目立つ。大学の友達に声をかけられて、今日の夜あるパーティ来れる?と聞かれたが「いけない」というより先に悟くんが「無理だよ」と断った。
「Aは今から僕と役所に行くんだから」
手を引かれて、私のペースに合わせる悟くんは「行きたかった?」と顔を覗いてきた。首を横に振るう。だってこれは悟くんとの約束だから。
『大学卒業したら迷わず僕のところにおいで』
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「私、世界一の幸せものかもしれない」
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沙羅(プロフ) - お疲れ様でした!完結おめでとうございます(^ω^)長い間読ませていただきました。番外編楽しみにしてます!甘々な展開、期待しております! (2021年4月19日 22時) (レス) id: f64d60a5d5 (このIDを非表示/違反報告)
踊る宝石(プロフ) - はじめまして!本当にこの作品大好きです。番外編がこれから少しあるんですかね?更新楽しみにしてます! (2021年4月19日 1時) (レス) id: 7183f6d526 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 美桜さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年4月14日 21時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
飼口(かいぐち)(プロフ) - 一人称が僕になってる…!てことは夏油はこのときにはもう…? (2021年4月13日 21時) (レス) id: 57441fdd79 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 美波さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟でお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。楽しみにしてます。 (2021年4月6日 18時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2021年4月4日 19時