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第37話 ページ37

その後、無事に打ち合わせが終わったのだが、時間は20時を回っていた。

坂「腹減った〜!!!」

志「今日はこれで終わりやろ?」

セ「せやね。」

う「このまま飯食ってくかぁ。」

浦島坂田船の夏ツアーは再来週から始まるらしく、毎日のように一日かけて入念な打ち合わせなどを行っているのだそうだ。

『それじゃあ私はここで…』

う「何言ってんだ。Aも行くんだよ。」

『えぇ、でも四人水入らずで話したいこととか…。』

う「さっきまで打ち合わせしてたろうが。」

ちなみに打ち合わせの最中は大人しくスマホ弄ってた。最近渉くんに浦島坂田船の曲をスマホに入れてもらったのだ。

坂「Aちゃん!
一緒にご飯食べようや!」





……坂田さんのスマイルに負けました。

う「おら、どんどん肉焼けるぞ。食え。」

『いや、お腹いっぱ……むぐっ』

坂「Aちゃんサラダ食べるやろっ?取り皿に分けとくな!」

『っんぐ、…あ、ありがとうございます』

セ「飲み物無くなってますね。ほんなら僕の酒と一緒に頼んどきますわ。何にします〜?」

『えっと…ジャスミンティーで…』



皆 さ ん の 勢 い が 凄 い 。



右隣の渉くん、左隣の坂田さん、正面のセンラさんが凄く世話を焼いてくれるのだ。私の世話を焼くのではなく自分達のお肉を焼いてください。

『……』

もぐもぐと坂田さんの取ってくれたサラダを食べている最中(ちなみにこうしている間にも渉くんが焼けた肉を私の皿に置いている)、ふと坂田さんの目の前に座る志麻さんの方に目を向けてみた。
志麻さんはお酒を飲みながらもう一つの網でお肉を焼いては、センラさんと坂田さんの皿に焼けた肉を置いている。空いた皿は邪魔にならないよう端に避けていた。

優しい笑みを浮かべて見守ってくれていた志麻さんが、視線をゆっくりと………私に向けた。

『っ、』

慌てて手元を見る。

ヤバい、見てたこと気付かれたかも。
……気持ち悪がられていたりとかしないかな…。

そろそろ…、と視線を上げてみる。



志「ん?」



志麻さんは変わらぬ笑みを浮かべて首を傾げた。

坂「どしたー?」

う「もう食べれないか?」

セ「はい、ジャスミンティー届きましたよー!」



………あ、平気だ。

この人達は"あんな人達"とは違う。



『…ありがとうございます、』









………男の人って、怖くないんだ。
こんなに優しくて温かい人達が、たくさんいるんだ。

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まなつ(プロフ) - コメント失礼します。ただ一人の私自身を思ってくれる、本当の私を見てくれる、そんな優しい誰かがすぐそばにいる、それを気付かせてくれる誰かがいる夢主ちゃんはとても幸せですね。素敵なお話をありがとうございます (2020年6月25日 23時) (レス) id: c0717d53d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゲッティ - 奇遇、私も埼玉住んでる (2020年6月13日 18時) (レス) id: 0adc01732d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 心春さん» これは世界中で理不尽ないじめと戦う皆の話です。貴方の心に響いたのならきっと貴方も過去(現在かもしれませんが)経験がおありなのでしょう。「結局誰も助けてくれない、けれど何処かに助けてくれる大人は必ずいる」をテーマに書いておりますのでコメント嬉しいです。 (2020年5月26日 7時) (レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)
心春 - 泣いてしまいました。夢主ちゃんの周りに素敵な方達がたくさん居て、読んでいてとてもあたたかくなりました。これからも更新頑張ってください!楽しみにしてます。 (2020年5月26日 0時) (レス) id: dd23ca9c81 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しおさん» ありがとうございます。「貴方にとって優しい世界が何処かにある」をテーマに書いておりますので伝わっていたのはとても嬉しいです。 (2020年5月24日 19時) (レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月6日 12時

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