好物頂上決戦【月島 蛍】

赤点と東京遠征。 ページ10

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ガクリと項垂れる日向と影山。

を、なだめる山口くんと仁花ちゃん。






7月になってすぐ、期末テストが行われた。

このテストで赤点があれば、土日の東京遠征は補習で参加できない、と前々から言われていて。


赤点ギリギリの4人は必死に勉強していた。


最初日向と影山の勉強は月島が見てたっぽいけど、あまりにバカすぎて仁花ちゃんに丸投げしたらしい。

鬼すぎない？後で仁花ちゃんにお菓子たんまりあげよう。←



そして、テストが返却され、

田中さんとノヤ先輩は笑顔で部活に来たのだが。






日向と影山は惜しくも赤点。

チャリで東京まで行くとかバカな話をしていた。



結局、田中さんが救世主を呼ぶとかで話はまとまったけど。




ちなみに私は全教科月島に負けた。英語とか惜しかったんだけど。

あの勝ち誇ったような月島の笑顔は一生忘れない。







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「…チョット。なんでキミがここにいるワケ？谷地さんのとこ行きなよ」

「女の子3人だから私が余ったの！空いてる席ここしかないから！私だって嫌だし」

「…チッ。絶対話しかけないでね。僕寝るから」

「誰が話しかけるかバーカ」







金曜日の夜中に、学校に止まっていたバスに乗る。


滝ノ上さんが運転してくれるとか。



あくびをしながら乗り込むと、1番後ろの席しか空いてなかった。

いや普通後ろから埋まらない？なんで1番後ろが空いてんの？しかも月島いない？わざと？


私は？をたくさん浮かべながらとりあえずそこしか空いてないし後ろへ向かう。


あ！スガさんニヤニヤしてる！絶対わざと！

私は軽くスガさんを睨んで席に座った。山口くん、月島、私の順で並ぶのシュールすぎる…

お願い山口くん、月島と席代わってくれ。月島絶対窓際がいいとか言う奴だと思ってたのに違うの？


私の願い虚しく、バスが動き始め、

月島はヘッドフォンとアイマスク、ネックピローという完全防備ですぐ寝てしまった。





「…寝ちゃったね、月島」

「うん、俺も寝ようかな…いつも寝てる時間だし」

「そだね…私も眠たいや。おやすみ山口くん」

「おやすみ〜」







私もネックピローとか持ってこればよかったなあ。


そう思いながら、バスの振動のおかげで、すぐ眠りについた。









トン、








「見て大地。写真撮っちゃえ」

「スガ…怒られても知らないからな」









すうすうと寝息を立てながら寄り添う2人。


菅原はニコニコしながらシャッターを押した。

梟谷学園高校。→←前の席の月島蛍。

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