好物頂上決戦【月島 蛍】

好物論争。 ページ7

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事の発端は、日向の誕生日の話。


仁花ちゃんが正式に入部した、何日か後だった。







その日は、1年生6人で帰っていた。





そこで、日向が自分の誕生日について話し始めたのが悪夢の始まりだった。







「俺、明後日誕生日なんだ！！」

「えっそうなの？」

「うん！21日！！」

「よりによって日向が1番最初なんだウケる」

「笑うなよ月島ァ！！」







ププ、と笑う月島くんを、日向が睨む。




そこから何月生まれ？の話になって、


月島くんと仁花ちゃんは9月、

山口くんは11月、

私と影山くんは12月、ということが判明した。




月島くんは『なんで教えなきゃいけないの』と言っていたけど、日向がぐいぐいくるのに耐えれなかったのか渋々答えてた。


もしかして日向みたいなタイプ苦手なのかな？








「お前12月だったのか」

「うん」

「なあなあ、プレゼントとかくれねーの？」

「日向、催促とかしちゃうんだ…」







苦笑いする山口くんに、いーじゃんか！って笑う日向。








「じゃあケーキ作ってあげよっか？日向」

「え！？(人1)ケーキ作れんの！？」

「うん。よく作るんだ」

「すごい…ケーキ作れるなんて、(人1)ちゃんは女子力の塊では？」

「何その表現。仁花ちゃんやっぱり面白すぎ」







何ケーキにするかしばらく悩んだ日向に、

私は言い忘れてたことを伝えた。







「そだ。ショートケーキだけはやめてね」

「え、何で？ショートケーキはケーキの中の代表だろ？」

「まあ確かに王道なんだけど…その、私嫌いだから味見とか出来ないし、困るっていうか」








そうなのかーって納得する日向の後ろで、

オイ、という低い声が聞こえて思わず足を止める。








そこには、今まで見た事のない怖い顔月島くんがこちらを睨んでいた。



頭に？を浮かべる私に、山口くんが慌てて声をかける。








「ツッキーの好物はショートケーキなんだよ！」

「そうだったの？ごめん私は嫌いなんだ」

「…キミ、僕に喧嘩売ってるワケ？」

「違うけど？自意識過剰やめてくれる？」







一気に空気が冷たくなる。



睨んだまま動かない私達を、

いつも騒がしい日向と影山も黙って見ていた。









「チッ、ウザ…」

「こっちのセリフだバーカ」








こうして私達による"好物論争"が幕を開けたのであった。









＊夢主は私と同じ12月生まれにしました。あと私も生クリームダメでショートケーキ食べれません(泣)

翌日、大地さんの黒い笑み。→←バレー部の色々。

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