好物頂上決戦【月島 蛍】

2日目終了の夜。 ページ16

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2日間は、あっという間だった。

私達は、もう帰りのバスに揺られていた。







「…寝ないの」

「なんか寝れない。月島こそ寝ないの」

「アイマスク探してから寝る」

「なくしたんだ？ウケる」

「勝手に決めつけるのやめろよ」








アイマスクをつけて、じゃ。と月島は私を完全にテリトリーから消した。


ていうか今回も結局隣かよ。またスガさん達にしてやられた。






私はリュックを抱えながら、チラリと日向と影山を見る。









「ギュンの方の速攻、目つむるのやめる」





そう言った日向だったけど、影山は納得がいかなかったようで。


ミスると分かっていてトスをあげるつもりはない、と残酷に言い放った。





それから2人はギクシャクと、してしまった。


互いに端と端に座り、反対方向を向いている。







どうしたら、いいのだろうか。









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「いい加減に起きなよね！また僕の肩勝手に使ってるの！？」

「いだっ、だから叩いて起こすのやめてってば…肩は不可抗力！」

「チッ…」

「顔怖すぎんだろ」







いつの間にか寝ていて、また月島の肩にもたれかかってたみたいだ。


鬼のように恐ろしい形相を浮かべているので慌てて離れ、大きく伸びをする。



どうやら学校に戻ってきたようだった。









「明日は点検作業の為、部活はお休みです。ここのところ休みなしでしたので、ゆっくり身体を休めてください」




武田先生の言葉を皮切りに、

お疲れ〜と次々に帰路につく先輩達。



お疲れ様でした！と挨拶をして、私もみんなと帰ろうとすると、パッと体育館に電気がつくのが見えた。








「…まさか、日向達かな」

「体力お化けじゃん。コワ…」

「日向達の原動力って何なんだろうな〜」







とりあえず明かりのついた体育館に向かうと、

そこには2人と、仁花ちゃんもいた。








「仁花ちゃん、帰らないの？」

「あ、うん！2人の自主練付き合ってから帰る！」

「私も手伝おうか？」

「だ、大丈夫デス！私頑張るので！」







そう笑う仁花ちゃんに、暗いしなるべく早く帰るよう伝えて、

私は先を歩く月島と山口くんの横に並んだ。








「チョット近づかないでくれる？バカがうつる」

「急に辛辣やめてよ。同じ方向だろ〜」

「チッ…」

「だから顔怖すぎ」








私は月島の背をまた叩いた。







この時、体育館で事件が起こっているなんて、


私は知る由もなかった。

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