mystery...20 ページ20
「何ですか、二人して。僕だけ除け者にするなんて酷くありませんか?」
困惑しながらも、バーボンの仮面を張り付けた零兄ちゃんが声を上げた。私はどういうことか頭が回っていない。
「アニキ!もしかしてこの子が例の……?」
「そうだ」
「例のって何なんですか、さっきから……。
僕、全然話についていけていないんですけど」
「バーボン、あなたちょっと黙っててもらってもいいかしら?
……ジン、あなた一体どういうつもりなの?言い分によってはその頭、ぶち抜くけれど?」
「……コルン、コイツの口、塞いでおいてくれるか?」
「……No」
「チッ...」
「あたしもジンに賛成だよ!……あんなにわくわくした作戦は久しぶりだったよ!ねぇ、コルン」
「ああ、楽しかった」
「そういうことだ」
「だから!どういうことよ!」
「まったく話になりませんね」
「だから、あなたは黙ってて!!」
ちょっと...話についていけない。
一体何が起こっているんだ??零兄ちゃんは除け者にされてるし、よく見たらスナイパーのコルンにキャンティ、ジンの傍にいつもいるウォッカまで...幹部が勢揃いじゃないか。
ベルモットが何だか妙に落ち着きがないし、私は何をすればいい?……というか、ジン。早く下ろしてくれないかな?
そんな私の意図を汲み取ったのか、ジンが静かに私を地面に下ろしてくれた。すぐさま、零兄ちゃんの元へと駆け寄ろうとしたが、それはできなかった。ジンが私の手をぎゅっと握ったのだ。
「なっ……!な、何してるんですか!僕の大切な
「あ”?俺にコイツに触れるなって言いたいのか?バーボン」
「い、否....そういうわけでは..」
「じゃあ、いいだろ。
……さっき、キャンティもコルンも言っていたが、正直従来の作戦には飽き飽きしてたんだ。敵を殺って綺麗に後始末。逃走経路も安全な所を一つ確保ってな。正直、つまんなかった」
「……!!ラムやあの御方が考えた作戦じゃ不満だったっていうの!??」
「嗚呼、そうだ。それに、コイツの考えた作戦は俺のやり方とほぼ一緒だ。ここまで同じ考え方をする奴は見た事ねぇよ」
ん?何だ何だこの展開。……あれ、私ジンに褒められてる!?
くるりとジンに握られている手に力を込め握り返せば、ジンの方も握り返してくれた。そして顔を上げればジンと目が合って、微笑まれた。
驚いて二度見三度見してしまったが、その直後頭をガシガシと撫でられた。
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壟薇 - 面白いです!更新頑張ってください! (2019年9月19日 3時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
ミモザ - すっごく面白いです!次のお話も楽しみにしています!頑張って下さい! (2019年7月26日 11時) (レス) id: 9414b767e6 (このIDを非表示/違反報告)
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